長野県/くじ引き落札件数が高止まり/工事・業務の入札、決定打なく対応苦慮

 長野県が発注する建設工事、委託業務の入札で、くじ引きによる落札決定の件数が高止まり状態にある。工事、委託業務とも11年度から増加傾向にあり、16年度(4~8月)は工事が全体の23%、委託業務が51%でくじ引きになっている。総合評価方式の入札ではくじ引きの比率が比較的低いことから、同方式の拡大も一つの対策だが、決定打はない状況に県も苦慮している。
 7日の契約審議会で状況が報告された。建設工事のくじ引き落札発生率は11年度7%(1850件中133件)、12年度12%(1726件中215件)、13年度11%(1903件中217件)、14年度14%(1753件中242件)、15年度22%(1789件中392件)、16年度(4~8月)23%(613件中142件)とほぼ毎年度増え、全体の4分の1程度にまで達している。
 委託業務のくじ引き落札発生率も、11年度23%(1732件中503件)、12年度40%(1578件中624件)、13年度49%(1861件中906件)、14年度58%(1666件中958件)、15年度59%(1370件中803件)、16年度(4~8月)51%(626件中322件)と高止まりしている。
 くじ引き増加の背景には積算根拠に関する情報公開や積算ソフトの精度向上などがあるとされる。総合評価方式による入札では価格点以外に技術評価点があるため、くじ引き落札は工事では全体の約6分の1、委託業務は約3分の1程度にとどまるが、同方式の拡大にも限界がある。
 契約審議会では「何回もくじ引きで落札した業者は排除するなどの対策が必要ではないか」「なぜくじ引き落札では悪いのか県も理論的に整理すべき」などの意見が出ている。
 応札者が集中するのは難易度の高い工事ではなく、一般的な舗装工事などが多く、「一抜け方式(取り抜け方式)」(複数の同種工事を一括して入札し、開札順に落札者を決定。落札者は以降の入札に参加できないようにする仕組み)の採用などが考えられるが、競争性重視の観点からは「受注機会の配分に偏っている方式」との見方もあり、県が今後どのような対応方針を打ち出すか注目される。

(日刊建設工業新聞様より引用)