高知県立林業大学校/初代校長に隈研吾氏就任へ/18年春開校、若い人と林業結ぶ役割

 高知県は、18年4月に開校する県立林業大学校の初代校長に建築家の隈研吾氏が就任すると発表した。16日に東京都内のホテルで記者会見した隈氏は「高知県、日本の林業振興のため、若い人と林業を結び付ける役割を担いたい」と話した。
 林業大学校は、15年4月に開校した県立林業学校(高知県香美市)のカリキュラム拡充などに合わせて名称を改め、18年4月に始動。林業未経験者を即戦力として養成する「基礎課程」(定員20人)、林業従事者の知識・技術のスキルアップを支援する「短期課程」に加え、林業のエキスパートを育てる「森林管理コース」と「林業技術コース」、木造建築のプロデューサーを育てる「木造設計コース」からなる「専攻課程」(定員30人)を開講する。基礎課程と専攻課程の研修期間は1年。
 会見に同席した尾崎正直知事は「林業再生が県勢の浮揚につながる。林業を支える人材の育成はその要で、大学校の役割は極めて大事だ」と強調。「世界的視野で活躍する隈氏を校長に迎え、高知に限らず全国から将来の林業を担う若い人を集め、育てたい」と隈氏を招く理由を説明した。
 隈氏が同県梼原町で30年前から木造の芝居小屋「ゆすはら座」の保存活動や、雲の上のホテル・ギャラリー、梼原町総合庁舎などの設計を手掛けてきた縁で、今回の校長就任を仲介した矢野富夫町長は「木を熟知し、木と人の空間の魅力を伝えられるのは隈氏しかいない。大学校が世界に羽ばたく人材を育て、県内の市町村の活力になることを期待している」と述べた。
 隈氏は「林業大学校の教育を通じて新しい森の文化、木の技術を世界に発信できるよう頑張りたい。若い人が林業に関心を持ち、働きたいと思うことが大事であり、若い人と林業を結び付ける役割を果たす」と意気込みを見せた。
 隈氏が設計し、木材をふんだんに使う新国立競技場の建設工事で大学校の生徒が就業体験をする企画案も披露した。

(日刊建設工業新聞様より引用)