JR東日本/BIM・CIM高度活用へ環境整備/新システムで連携強化

 JR東日本は、鉄道施設のBIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)とCIM(コンストラクション・インフォメーション・モデリング)が持つ情報を高度に利活用できる環境整備に乗りだす。グループの各部門(運転、車両、電気、施設など)が保有する各種データを一元管理し、幅広く活用することを目的に構築中の「クラウドシステムプラットフォーム」との連携を強化。ビッグデータとBIM・CIMの関連情報を組み合わせ、鉄道施設のメンテナンスなどの効率化や生産性向上、より付加価値の高い情報や新サービスの提供につなげる。
 従来の発想の枠を超えた「モビリティ革命」の実現に向け、JR東日本はおおむね20年後を目標とする「技術革新中長期ビジョン」を昨年11月に策定。IoT(モノのインターネット)や人工知能(AI)、ビッグデータなどの最新技術を活用し、グループの事業・業務の高度化、サービス向上につなげる。
 技術革新の方向性として、「安全・安心」「サービス&マーケティング」「オペレーション&メンテナンス」「エネルギー・環境」の4分野を明示。オペレーション&メンテナンスの取り組みでは、▽建設生産システムによる効率化(BIM・CIMなど)▽建設工事での新工法の開発▽効率的な修繕方法の確立▽CBM(状態基準保全)などスマートメンテナンスの実現▽作業のロボット化-などを進め、生産年齢人口の減少を見据えて仕事の仕組みを再構築する。
 技術革新を進めるコアシステムとして、社内外のさまざまなデータを横断的に利用可能とする情報プラットフォームをクラウド上に構築中。同社のJR東日本研究開発センター内にIoT×AIタスクフォースを設置し、システム環境の整備や技術革新の支援を推進している。
 担当者は「有益なデータがあっても従来は部門をまたいで利活用できる場がなかった。今後は社内外でデータを共有し、さらにオープンイノベーションで技術革新を進める」と話す。BIM・CIMの関連データも情報プラットフォームを介して活用領域を積極的に広げ、鉄道施設の特徴を反映させた独自モデルを構築していく方針だ。
 データ活用を先進的に進める鉄道施設のメンテナンス分野では、線路や架線の変位・異常などを計測できるセンサーを開発し、山手線の一部の新型車両に導入。日常的に運行しながら施設状況のデータを蓄積・更新することで、従来の規定に基づく画一的なTBM(時間基準保全)を改め、CBMによる予防保全の高度化に取り組む。

(日刊建設工業新聞様より引用)