この人に聞く/ナブコシステム社長・山村望氏/11月に設立60周年

 ◇周囲化から存続を望まれる会社に
 自動ドア国内シェアナンバーワンを誇るナブテスコの東日本地区販売会社として設立され、11月に60周年を迎えるナブコシステム。ナブテスコとの強い結束力を武器にさらなるシェアの拡大を目指す一方で、経営を支える人材育成にも力を注ぐ。「周囲に存続してほしいと思われることが重要」という山村望社長に今後の経営方針を聞いた。
 --設立60周年を迎える。
 「当社と西日本地区担当のナブコドア、九州地区担当のオリエント産業の3社が強力な販売ネットワークを作り上げ、成長してきた。今ではすべての都道府県に販売・施工・メンテナンス機能がそろっている。これはこの業界でナブコグループだけ。ナブコがやっているのは、ただひたすら通行者、歩行者の安全を守ること。ナブテスコとグループ会社が意見を交わしながら改善を積み重ねてより良い商品を生み出し、製販一体でさらなる業績アップとニーズの確保を目指す」
 --経営状況は。
 「業績は良好だ。特に東北地区の売り上げがここ数年で伸びている。全国自動ドア協会によると、東北地区での当社のシェアは2013年の49・2%から16年には57・4%にまで上昇した。これからもシェアを伸ばし続けるためには、製品を売った後のフォローアップを綿密にすることだと思う」
 --今後の経営方針は。
 「コアビジネスの自動ドアの売り上げをさらに伸ばしていかなければならないというのが大前提。だがシェアをいきなり伸ばそうとすると、クオリティーが下がってしまう。まずは人員確保に努める。目標は大き過ぎず、常に101%を目指す」
 「2020年は意識している。今後予想される東京五輪や首都圏の再開発需要に対応し、さらなる品質の向上と事業の拡大を図るため、今年4月に子会社の新工場とショールームを建設し、生産力を旧工場の2倍ほどに増強した。さらに、現在830人ほどの社員数を20年には860人へと徐々に増やし、施工体制と生産体制の効率化も図る。長年東京に拠点を置いている企業として特に心血を注がなければいけないプロジェクトだと感じている」
 --目指す会社像は。
 「単に売り上げが伸びればよいわけではなく、数が出ていればリーディングカンパニーというわけでもない。企業として社会人の育成がしっかりできているか、周囲から存続してほしいと思われるかが重要だ。経営方針にある『感動をもたらす社員を育成する』を実践していきたい」
 「そういった社員を育成するために、『基本的なことをしっかりやり続ける』ということを徹底する。画期的な変化はリスクを伴うことが多い劇薬のようなもの。社員一人一人がやるべきことをひたすら続けることが重要で、そうすれば会社全体の質もおのずと上がっていく。そのことを社員に伝えていきたい。小さなことの繰り返しで一見変化が無いように見えるが、何年もたてば大きく変化しているというようにしたい」。(やまむら・のぞむ)

(日刊建設工業新聞様より引用)