コンサル大手/グローバル人材の育成へ取り組み活発/海外赴任登録制度など独自施策

 大手建設コンサルタント各社で、若手~中堅社員のグローバル対応力を高める取り組みが活発になってきた。建設技術研究所とエイト日本技術開発は、国内部門の社員を対象にした海外赴任登録制度の運用をスタート。パシフィックコンサルタンツも同種の制度の検討に着手した。独自の研修制度を導入する動きもある。国内市場の縮小に備え、海外事業を拡大するための人材育成が着々と進んでいる。
 建設技術研究所が昨年7月に運用を始めたのが「海外業務参加登録制度」。海外の仕事に興味のある国内技術者を「海外業務参加可能者」としてあらかじめ登録しておく。登録者には海外業務の案件や業務の進ちょく状況などの情報を継続的に提供。参加可能な環境が整えば短期、中期で業務に従事させる。案件形成段階で技術支援という形態で参加させる準備にも入っている。
 登録者数は昨年12月末時点で25人。早期に100人の登録を目指す。同社は海外研修メニューとして「海外準備派遣コース」(短期の業務研修)、「海外PM(プロジェクトマネジメント)研修コース」(グループ会社の建設技研インターナショナルと連携した長期研修)も整備した。村田和夫社長は「これまで海外業務には50代のシニア層を中心に従事させていたが、海外事業の拡大を見据えて人材の層を厚くする」としている。
 エイト日本技術開発が国内の人材が海外に行ける仕組みとして整備したのは「インターナショナル・プロジェクト・アシスタント・チーム」(iPat、通称・アイパット)。国内事業部門の若手の中から国際対応の人材を指名・登録し、海外で受注したプロジェクトに毎年2~3人を派遣する。2、3週間~1カ月の研修を行い、技術力の底上げを図る。海外で大地震が起きた際の支援にも積極的に参加させている。
 昨年11月にシンガポールにアジアの統括拠点となる現地法人を設立し、海外業務の受注活動を本格的に再開したパシフィックコンサルタンツも、国内人材の中から海外志向が強い社員を登録する制度の創設に向けた検討を始めた。
 同社は18年をめどに子会社として国際事業会社を新設し、シンガポールの現地法人を含め海外子会社群を統括する。2030年に海外売上高250億円の達成を目標に掲げ、300人体制(16年9月期時点75人)を構築する予定で、人材育成を急いでいる。

(日刊建設工業新聞様より引用)