セメント大手4社/16年4~9月期決算/全社が減収営業減益

 太平洋セメント、住友大阪セメント、三菱マテリアル、宇部興産のセメント大手4社の16年4~9月期連結決算が10日に出そろった。セメント需要の減少や輸出価格の低下、工事の着手遅れなどが響き、販売数量は住友大阪を除く3社で減少した。営業利益は石炭や原油価格の高騰で製造コストが増加。全社が前年同期を下回った。
 太平洋は、国内販売数量が前年同期比6・2%減の692万トンで、輸出も含めた総販売量は894・4万トンとなった。米西海岸でのセメント事業が好調だったことで輸出が5・2%増となったが、国内需要の低下をカバーし切れず、全体の売上高は8・6%減少した。営業利益は、国内・輸出向けともにセメントの売価が下がったことや、為替の影響を受け17・6%減少した。
 住友大阪は、国内販売数量が11・2万トン減の425・9万トン。輸出も含めた総販売数量は5・5万トン増の492・0万トンとなった。国内は、着工遅れや天候不順に加え、建物構造のRC造からS造へのシフトなどの影響が販売数量の減少につながった。営業利益は石炭や原油価格の高騰により7・9%減となった。
 三菱マテリアルは、国内での需要低迷が響き販売数量が減少。加えて、セメント関連のグループ会社を3社売却したことで、売上高は13・5%減。営業利益は販売数量の減少などで13・8%減となった。
 宇部興産は、国内需要の減少の影響を受け売上高(7・2%減)、営業利益(24・5%減)と減少した。
 三菱マテリアルと宇部興産のセメント販売部門を担う宇部三菱セメントの国内販売実績は4・1%減の370万トン、輸出は3・9%減の220万トンだった。
 セメント協会(福田修二会長)によると、17年3月期の国内セメント需要は昨年並みの4300万トンとなる見通し。各社は国内市場で苦戦しており、住友大阪の関根福一社長は「輸出向けの増量を検討する」、三菱マテリアルも米国での自社グループ外への販売強化に乗りだすなど、主力の国内向けだけに頼らない事業戦略を進めている。

(日刊建設工業新聞様より引用)