ゼネコン協力会トップに聞く・4/大成建設安全衛生環境協力会連合会・三野輪賢二会長

 ◇安全教育と技能労働者育成に力
 大成建設と共に現場の安全、労働災害撲滅、健康障害防止、環境保全に取り組む安全衛生環境協力会。大成建設の仕事を請け負った1次下請の専門工事業者で各支店ごとに構成され、2017年は全国7410社が所属している。その全国連合会の会長に就任して6年。全国に数百人いる各支店協力会の役員と共に、現場の安全管理や人材確保・育成に向けた教育、広報などに力を注いでいる。
 --最近の活動内容は。
 「安全教育に力を入れている。現場の仕事はゼネコンごとにそれぞれの色があり、少しずつ違っている。だが、実際の現場ではそうした細かい違いが事故につながることもある。そこで教育の資料としてDVDを制作している。大成建設の村田誉之社長にも出演いただいて、全国で約4万人いる大成建設の現場作業員全員に、会社としての思いや方針を伝える工夫をしている」
 --安全以外の課題は。
 「大きな課題の一つは技能労働者の育成。これは協力会だけではなく、大成建設とも連携していくつかの施策を実施している。その一つが職長の評価制度。20年ほど前に報奨金を伴う1級職長制度が始まり、昨年は安全に特化した社長表彰を創設していただいた。こうした評価制度があると考え方が前向きになり、実際に受賞者は評価を受けたということでモチベーションが上がり、動き方も変わってくる。評価をするということには、指導すること以上の効果があると思っている」
 --働き方改革への取り組みは。
 「週休2日は大変良い施策だが、あまり早く成果を求めると逆に混乱を招くのではないかと心配している。例えば、よく話が出る月給制。月給制自体は良いが、それに見合った歩掛かりがないうちに月給制に進むと、会社が持ちこたえられなくなる可能性がある。加えて市場バランス。リーマンショック直後のように仕事が激減した時でも月給制を維持するにはどうしたらいいか、議論していかないといけない」
 --取り組みを進めるには。
 「まずは現場の生産性向上。現場の無駄を省いて生産性を上げるという議論をしていかなければならないと思っている。例えばわれわれ専門工事業者側の書類を統一化し、現場の書類を少なくするだけで相当な省力化になる。そのほかにも図面のデジタル化やロボットウエアといったICT(情報通信技術)の導入など本気になればまだまだやることはたくさんあると思う」
 --週休2日は必要か。
 「若年者の入職に関しては、週休2日と月給制が間違いなく効果がある。建築の仕事はしたいが、給料はそこそこでも休みがないとなると躊躇(ちゅうちょ)する若者が多い。そこが入職の一つの関門で、その意味では門が一つ開く。ただそこから先はまた別。結婚して子どもができると稼ぎたいし、休みに対する要求は、人生の場面場面で変わってくる。そういったさまざまな働き方のニーズを踏まえて週休2日を進めるというのは大変難しい問題だと思う」。
(みのわ・けんじ、三成建設社長)

(様より引用)