ゼネコン各社、こぞって働き方改革/法定措置上回る対応相次ぐ/日建連調査

 ゼネコン各社の間で社員の働き方を工夫する取り組みが活発化していることが日本建設業連合会(日建連)の調査で明らかになった。育児休業や育児に伴う短時間勤務の期間、介護休業の期間を法律以上に長く設定したり、複数の短時間勤務制度を運用したりする企業が増えている。働きやすさを追求する措置が目立ち、17年1月1日の改正育児・介護休業法の施行を控え、対応がさらに加速しそうだ。
 調査は、女性の活躍の後押しを含めて会員企業にワーク・ライフ・バランス(仕事と家庭の調和)の取り組みの参考にしてもらうために実施。4月1日時点の措置についてトップランナーとされる10社を対象に、けんせつ小町委員会の技術者活躍推進専門部会のメンバーが率先してまとめた。
 具体的な取り組みを見ると、年次有給休暇を最高80日まで積み立てられ、傷病や家族の介護、不妊治療などに利用できる制度を設けている企業があった。ある企業は介護関連で休業期間を法定の約6倍に相当する通算730日以内(対象家族1人)にしていた。
 育児では、事情によって子どもが3歳になる前日まで育児休職期間を設けた企業や、「2歳に達する日」としていても事情によって延長を認める企業があった。短時間勤務を午前8時半~午後5時の間に8パターン設定したり、1日2時間までの短縮を認めたりする企業もある。登録制の復職制度、総合職以外を選択できる制度を設けている社も少なくない。1回2000円、月5回までベビーシッターを雇う費用を補助する制度や不妊治療費の無利子貸し付けも登場している。
 16年度以降に、複数の社が▽有給休暇の利用範囲の拡大▽不妊治療補助金の新設▽育児・介護のフレックス時短制度▽育英手当の改定-などに取り組む考えを示した。17年度以降の措置として、介護休業の分割取得などを求める改正育児・介護休業法への対応に加え、会社以外で仕事をするテレワーク制度の新設を検討する動きもある。
 調査結果は「女性活躍推進に関わる日建連会員会社の制度関係の事例」としてホームページに掲載中。各社の措置について日建連は「濃淡、特色がある。優劣ではなく使い勝手に関心が集まっている」(渡辺博司常務執行役)とみており、調査結果を今後の対応に生かしてもらう。
 主な先進的な取り組みは次の通り。(カッコ内は法定措置)
 △年次有給休暇の繰り越し(1年最大繰り越し40日)=2年最大繰り越し60日
 △育児休職期間(1歳に達する日、事情がある場合1歳6カ月)=事情がある場合3歳の誕生日前日まで
 △育児中の短時間勤務制度の年齢制限(3歳未満)=中学校就学の始期に達するまで
 △子の看護休暇適用期間(小学校就学前)=中学校就学の始期に達するまで
 △介護休業期間(対象家族1人につき通算93日の範囲内)=対象家族1人につき通算730日以内
 △介護休業回数(要介護状態に至るごとに1回)=対象家族1人につき要介護状態ごとに複数回
 △介護に伴う所定労働短縮措置(対象家族1人につき通算93日)=対象家族1人につき通算186日以内
 △介護看護休暇(1年に5日・対象家族が2人以上の場合は10日まで)=人数にかかわらず年10日
 △配偶者のための出産休暇=出産後7日
 △復職制度=やむを得ない事由により退職した社員を復職。勤続3年以上、退職後年数に制限なし、登録制
 △ベビーシッター補助=1日3000円を上限。食事、交通費など諸経費の実費は含まない
 △不妊治療の補助=月1万円まで補助、100万円貸し付け。

(日刊建設工業新聞様より引用)