ホテル市場動向/主要8都市、20年末までに8万室開業予定/CBREリポート

 ◇東京で3500室不足を予測
 事業用不動産サービスのCBREは、今後のホテル市場を展望したリポートをまとめた。最新の供給動向を踏まえ、国内市場の見通しを分析。20年末までに東京など主要8都市で開業を予定するホテルの客室数は合計8万室となり、16年時点のストックから3割超の増加を見込む。
 客室数の新規供給は、インバウンド(訪日外国人旅行者)需要の拡大などを受けて堅調に推移すると予測。ホテルの収益が順調に増加してきたことを背景に、事業者側の投資意欲も高まっていると見ている。特に東京23区、大阪市、京都市の3大市場で供給量の増大が目立つ。
 需要増に併せて民泊やクルーズ船、ホステルなど宿泊スタイルも多様化が進展。競争の激化などにより、ホテル側の販売可能客室数当たりの売り上げは、全国平均で前年比14・8%の大幅増となった15年を境に、16年以降は伸び率が弱含みで推移。大阪では17年に入ってマイナスに転じているとした。
 新規供給の9割超は宿泊主体型となり、その5割近くをビジネスホテルが占めると分析。リポートではホテルの競争力強化に向け、単に宿泊するための施設機能だけでなく、宿泊時の「体験の質」を高める機能・サービスがより求められると指摘している。
 政府が目標に掲げる「20年にインバウンド4000万人達成」を前提に、各都市での必要客室数を推計した結果、東京では客室数が約3500室不足すると予測。一方、大阪は1万3500室程度、京都は1万1300室程度それぞれ必要客室数をストック数が上回ると試算した。
 大阪、京都については高稼働率による予約の取りづらさや客室数不足などに伴い、これまで宿泊需要が低下していた可能性を指摘。今後は客室数の供給増によって潜在需要が顕在化する可能性があるとしている。

(日刊建設工業新聞様より引用)