ライト工業/環境配慮型遮水壁工法が好調/累計100件超、公共工事でも採用増加

 ライト工業が開発した環境配慮型遮水壁工法「エコクレイ(EC)ウォールII工法」の採用実績が伸びている。汚染土壌の封じ込めや調整池などの遮水などがターゲット。少量の掘削液と液体状の粘土鉱物(ECウォール材)を地中で混合撹拌(かくはん)し、耐久性に優れた遮水壁を造成する。民間工事に続き官庁工事でも採用数を伸ばし、03年の試験施工後、17年7月末までの施工実績は104件、総施工数量で35万4883平方メートルに達している。
 同工法は03年に開発したECウォール工法を発展させて、16年5月にNETIS(新技術情報提供システム)に再登録された。使用材料は自然に存在する粘土鉱物で、従来工法に使われる鋼管矢板やセメントに比べ、環境負荷が大きく低減できる。地震に強く、壁自体に重金属など汚染物質を吸着させることができるほか、施工時に排泥が出ないのも特徴だ。
 工事では等厚式施工機を使用する。カッターポスト先端から掘削液を注入しながらカッターチェーンを回転。カッターポストを横引きして掘削後、粉体を噴射しながらカッターチェーンを回転させて土砂と粘土鉱物を混合撹拌する。これを繰り返して壁を造成していく。
 1日に神奈川県藤沢事務所発注の「平成29年度河川改修工事公共(その10)県単(その15)」(工期17年11月6日~18年3月30日)の現場で見学会を開催。発注者や元請の湘南営繕協会(神奈川県藤沢市、最上重夫社長)、ECウォール工法協会の会員企業などから約50人が参加した。
 同工事は遊水池の遮水壁を構築する。現場造成する壁のうち延長10メートルは壁の深さが40・8メートルと、ECウォールII工法で最も深くなる。ライト工業の担当者は、「これまでは最も深くて30メートル台だった。深くなるほど抵抗力が大きくなるため、安全に施工を進めたい」と話した。
 ECウォール工法協会は安藤ハザマ、大林組、鹿島、清水建設、大成建設、戸田建設、西松建設、前田建設、三井住友建設、ライト工業の10社で構成。協会の会長を務める吉弘英光鹿島土木管理本部土木工務部長は「開発から15年。最初は民間工事がほとんどだったが、公共工事でも使われるようになった。さらに実績を積んでいきたい」と語った。

(日刊建設工業新聞様より引用)