三井住友建設/斜張橋ケーブル点検ロボット実用化にめど/点検時間短縮を確認

 三井住友建設は8日、斜張橋のケーブル点検に活用するロボットの実用化にめどを付けたと発表した。カメラを搭載した撮影ユニットがケーブルを伝って降下しながら表面状態を動画撮影する仕組み。撮影した映像から劣化具合が確認できる。実用化に向けた最終段階として径が大きいケーブルに対応したタイプの開発や撮影ユニットの下降スピードアップ、撮影精度の向上などに取り組む。
 点検ロボットは三井住友建設、茨城工業高等専門学校、山口大学の3者で共同開発した。埼玉県越谷市にあるせいたかしぎ橋で山口大学と実証実験を実施。従来の点検方法と比較し点検時間が大幅に短縮可能なことを確認している。
 点検ロボットはビデオカメラ4台と自動制御装置を組み合わせた撮影ユニットと、UAV(無人航空機)を使った昇降ユニットで構成する。昇降ユニットを使って撮影ユニットをケーブルの最頂部まで上昇させる。撮影ユニットはケーブルの状態を撮影しながら、自動制御でゆっくりと下降する。撮影した動画を回収した後、画像結合システムにより10分程度でパノラマ画像化。ケーブルの損傷の部位などを確認する。
 従来の点検は、点検員がロープを使って主塔から降下しながら目視したり、高所作業車を使って状態を確認したりしていた。高所作業のため点検員の安全対策が不可欠な上、作業時間が長くかかり交通規制なども必要だった。
 ロボットによる点検が実用化できれば、不具合の見落としが減らせる以外に労働災害の危険が避けられ、効率的で的確な維持管理が可能になる。実証実験では国内最大規模とされるせいたかしぎ橋に架かる約150メートルのケーブルが30分程度で点検でき、作業時間の大幅削減につながったという。

(日刊建設工業新聞様より引用)