三菱地所/東京駅前常盤橋プロ/40階建てA棟と変電所C棟i期が起工

 三菱地所は、JR東京駅日本橋口前で開発している総延べ68・6万平方メートル規模の「東京駅前常盤橋プロジェクト」のうち、オフィス主体の複合ビルのA棟(延べ14・6万平方メートル)と変電所を改修するC棟(同2万平方メートル)のi期工事に着手した。20日に街区内で起工式を開いた。A棟の就業者は約8000人に上る見通しで、ICT(情報通信技術)など先進技術を駆使して、時間と空間にとらわれない未来の働き方を発信するシンボルタワーとする。いずれの棟も設計監理は三菱地所設計、施工は戸田建設が担当。21年4月の完成を目指す。A棟の整備は三菱地所と大和証券グループ本社との共同事業。=1面参照
 式典で三菱地所の杉山博孝会長と大和証券グループ本社の中田誠司社長、三菱地所設計の林総一郎社長、戸田建設の今井雅則社長が玉串をささげ、工事の安全を祈願した。
 式典後、三菱地所の吉田淳一社長は「働き、コラボレーションし、最高のパフォーマンスを発揮できるような空間やサービスをA棟で提供していきたい」と意欲を述べた。続いて中田社長が「大和呉服橋ビルを建て替える機会を得て、社員一同うれしく思っている」とあいさつした。
 林社長は「設計に当たり、BIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)やVR(仮想現実)など新技術を活用している」と説明。今井社長は「当社の持てる技術を結集し、全社一丸となって高品質でご満足いただける建物を無事故無災害で工期内に納めたい」と決意を語った。
 同プロジェクトの正式名称は「大手町二丁目常盤橋地区第一種市街地再開発事業」。東京駅周辺の開発で最大となる3・1ヘクタールの敷地(千代田区大手町2の6、中央区八重洲1の11)に、日本一の高さとなるB棟(最高高さ約390メートル)を含む施設4棟(A~D棟)を10年超かけて段階的に整備する計画。D棟は既に着工済みで、B棟とC棟ii期工事は23年度の着工、27年度の完成を目指す。総事業費は4946億円を見込む。
 A棟は地下5階地上40階建て、高さ212メートルの規模。同街区には江戸時代に「常盤橋御門」という武家屋敷が広がる起点があったことから、外観デザインには「刀」など伝統的な和の要素を反映した。オフィスのほか、店舗や駐車場、3、8階にはカフェテリアやイベント・ミーティングスペースなど新しいスタイルの働く場を設け、地下は東京メトロ東西線の大手町駅コンコースと直結させる。
 A棟には、三菱地所が今年1月に移転した新本社で運用・実証している新たなシステムや技術を導入する方針。丸の内エリアで展開している実証実験や国内外のスタートアップ企業など外部企業との協業を通じて、新たな働き方を実現する技術やシステムを提供する。
 C棟は地下4階地上1階建て。変電所のほか、店舗、駐車場で構成。i期の工事では3層構成の既存駐車場を2層に変更する。
 街区全体では7000平方メートルの広場空間を創出する計画。今回の工事で3000平方メートルの「緑と風の広場」を先行整備する。
 □能條浩之所長(戸田建設)の話□
 「日本一のビルを造る街区のプロジェクトに携われて、使命感と責任を感じている。施工者として選んでいただいた思いに応えられるよう、無事故無災害で工期内に建物を完成させたい」。

(日刊建設工業新聞様より引用)