三陽建設(滋賀県甲賀市)/下請への支払い全て現金化/4月から、手形廃止

 滋賀県が拠点の地場ゼネコン、三陽建設(滋賀県甲賀市、大石彰社長)が4月から、下請企業など取引業者への支払いをすべて現金化する。中小企業が多い取引業者の支払い条件を改善することで、今まで以上に良好な関係を構築し、建設需要に着実に対応するのが狙い。従来の手形を廃止し「毎月10日締め、翌月10日の現金支払い」に変更する。
 建設資材の仕入れ先や工事の下請先など、直近5年の取引業者は約900社に上り、これまでは手形による支払いが中心だった。支払いを現金にすることで元請と下請という上下関係ではなく、対等な立場の協力関係で仕事を進める方針を明確にする。
 建設業界は人手不足が深刻化している。同社は「ともだち作戦」と銘打ち、一緒に仕事をする仲間を増やす活動を地道に推進するなど、地域からさまざまな取り組みを発信している。
 下請企業など取引業者への支払い条件を変更する動きはゼネコン大手でも広がりつつある。大成建設は4月から手形サイトを従来の90日から60日に短縮。五洋建設も昨年7月の新規契約分から全額現金支払いを始めた。
 取引業者の資金繰りを円滑にすることは、処遇改善につながり、人材確保・育成の支援にもなる。国土交通省は下請企業との適切な取引関係の構築に向け、取引条件の改善を業界に要請しており、今回のオール現金化は業界に一石を投じる取り組みになる可能性も秘めている。

(日刊建設工業新聞様より引用)