中建審・社整審基本問題小委/手戻り防止策の法的位置付け議論/災害時の入契制度も

 中央建設業審議会(中建審、国土交通相の諮問機関)と社会資本整備審議会(社整審、同)の下に設置している合同の基本問題小委員会が16日に国交省で開かれ、工事開始後の手戻り防止策の法的位置付けなどを議論した。同省は生産性向上の観点からBIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)の活用を提示。委員からはBIMの活用が社会全体のメリットになるという視点で施策を打ち出すなどの意見が上がった。
 国交省は工事開始後の手戻り防止策として、16年7月に策定した民間建設工事の適正な品質を確保するための指針(民間工事指針)などの内容の法的位置付けを論点に提示。ある委員は「施工上のリスクを受発注者間で事前に協議する前提として(建設の)プロの受注者がアマの発注者に十分説明を行い、情報の非対称性をできるだけ小さくする」との方向性を示した。別の委員はCM(コンストラクションマネジメント)など発注者側に人的な支援を提供できるサービス産業を整える必要性を訴えた。
 BIMの活用動向を報告した委員は「日本は世界的に見るとBIMの導入は早かったが、適用範囲を広げることでは遅れており、急速に挽回しようとしている」と分析。別の委員は「BIMはインフラや建物を造る時に生産性を高めるだけでなく、施設の効率的な管理・運営ができる。BIMのメリットを最も受けるのは官民とも施設の管理者だ」との視点を示した。
 同日の会合では、▽建設工事への工場製品の一層の活用に向けた環境整備▽災害時やインフラ老朽化などに的確に対応できる入札契約制度-の2テーマについても議論した。
 工場製品は売買契約のため、生産者側は建設業法の対象外となる。さらに生産性向上や働き方改革の観点から工場製品の活用が増えることを見据え、委員から「業法で何らかの対応を検討しなくてはいけない」「海外から入ってくる工場製品の品質や責任の問題も考えなくてはいけない」などの意見が上がった。
 災害時の入札契約制度について国交省は、17年7月に策定した災害復旧の入札契約方式適用ガイドラインを地方自治体への普及などを論点に提示。委員からは「災害査定は専門性が高く、自治体の負担が大きい。災害査定に至る段階を見据えた見直しや簡素化も検討に加えてほしい」との意見が出た。
 地域のインフラの維持管理に対応できる入札契約制度として国交省は、地域維持型契約方式の普及・拡大など論点に提示。ある委員は「地域の建設会社が地域維持型に踏み出せるよう、現場の声を聞いた制度設計をお願いしたい」と要請した。

(日刊建設工業新聞様より引用)