中環審専門委/建設汚泥、広域流通の拡大要請/廃棄物処理制度見直し案提示

 廃棄物処理制度の見直しを検討している中央環境審議会(中環審、環境相の諮問機関)の専門委員会は15日、建設汚泥の広域流通の促進を柱とする案をまとめた。建設汚泥の大量発生を伴う鉄道や道路などのトンネル工事が増えていることに対応。来年4月から建設汚泥の海洋投入処分規制が厳しくなる中、環境省は複数の都道府県にまたがる広域的な受け入れや再利用を強く働き掛けていく。
 環境省によると、過去5年間で海洋投入処分されている建設汚泥の量は年間平均70万~100万トン程度で、大半が東京都内と神奈川県内の建設工事で発生している。来年4月から建設汚泥の海洋投入処分ゼロに向け、工事発注者が元請施工者の再利用などに深く関与できる規制が導入される。今後も両都県でリニア中央新幹線などのトンネル工事が続く中、建設汚泥の再利用・処分の受け入れ先拡大が急務になっている。
 そこで専門委は環境省に対し、両都県以外の道府県にまたがる形で建設汚泥の再利用や処分の受け入れを働き掛けるよう提案した。具体策として、廃棄物処理施設の設置要件が緩和される「再生利用認定制度」を周知するよう求めた。これを受けて環境省は、17年度に建設汚泥の広域流通の普及に向けたモデル事業を始める。
 このほかに専門委は、建築物の解体時に施工者の負担増となる入居者の私物ごみの適正な取り扱い方法を周知していくことも提案。その具体策として環境省は自治体などに解説書となるパンフレットの制作などを促す。
 専門委の提案は、日本建設業連合会(日建連)からの要望を踏まえてまとめた。環境省は、来年の通常国会に廃棄物処理法改正案を提出するが、これらの提案項目は政令や省令の改正で対応する。

(日刊建設工業新聞様より引用)