主要ゼネコン各社/18年新卒採用、7年連続拡大/19年春は同規模見込む

 新規学卒者を積極的に採用する動きがゼネコン各社で続いている。日刊建設工業新聞が主要33社を対象に実施したアンケートによると、今春(18年4月)の新卒採用人数が前年を上回ったのは19社。来春(19年4月)の採用計画人数を回答した31社のうち、半数が同規模の採用数を確保する方針を打ち出している。好調な受注環境を背景に、事業量増加への対応や将来の施工体制維持を目的とした地盤固めが継続している。
 33社が今春採用する新卒者は最大で合計3542人。17年に比べ77人多く、7年連続の増加となる見通しだ。うち技術職が全体の約85%を占める。来春採用は計画人数を回答した30社の合計で最大3232人。「前年並み」と回答した企業以外の2社が前年と同規模の採用を行った場合、33社の合計は今春を120人程度上回る。
 今春の採用数が最も多かったのは清水建設の290人(17年比22人増)。「経営方針などをベースに将来の事業量や従業員数、あるべき戦力構成などを踏まえて計画数を決めた」(コーポレート・コミュニケーション部)という。五洋建設は前年比30人増、熊谷組も同29人増と、2桁の増加は10社に上る。技術職も清水建設が前期比22人増の258人と最も多かった。
 3月から本格化する来春の新卒採用活動は、16社が前年より採用数を増やす計画だ。鹿島は「大量採用をした40~50代の定年退職を見据え、(計画ベースで)前年比1割増の採用を行う方針」(広報室)と回答。前年より採用数を増やす方針を掲げるフジタは「将来の業績目標を達成するための最適人員を確保する」(管理本部広報室)としている。
 昨春、今春と採用数を増やしたが、来春は減らす予定のピーエス三菱は、「景気に左右されない安定的な採用が基本だが、発注量ピークアウトのタイミングやダメージなどを慎重に見極めた上で、採用の増減を検討したい」(本社人事グループ)と回答した。
 少子化が進む中で優秀な人材を確保したいのはどの会社も同じ。同業他社だけでなく、異業種との競争も激化の一途をたどる。大学などへのアプローチを強めるため、「OBリクルーターを強化」(東急建設)や「リクルーター活動を強化」(鴻池組)、「採用担当者とリクルーターを増員」(青木あすなろ建設)などと、採用担当者の増員に動く企業が目立つ。
 早い段階から学生との接点を築く上で、インターンシップ(就業体験)を重要視する企業は多い。「インターンシップの開催日数を増やし、内容の差別化を図る」(東亜建設工業)、「去年よりインターンシップを早期に開催し、回数も増やした」(大豊建設)、「インターンシップ開催地区を増やし、回数も増加」(若築建設)といった回答が相次いだ。
 一方、即戦力を増員する中途採用の17年度総数は16年度より14人少ない602人。前年度と同数の27人を確保した前田建設は「即戦力となる中途採用を増やしたい」(人事部)と回答した。中途採用を増やした理由には「事業量の増加と人員構成のゆがみへの対処」(三井住友建設)という声が多く、「良い人材がいればその都度、採用している」(西松建設)という意見もあった。

(日刊建設工業新聞様より引用)