五洋建設/港湾工事で国内初のCIM導入/干渉チェックなど業務を効率化

 五洋建設は27日、国内で初めて港湾工事にCIM(コンストラクション・インフォメーション・モデリング)を導入したと発表した。桟橋と付帯施設の築造で設計図面から作成した3次元(3D)モデルを活用。工事着手前に構造物の位置関係や各部材、仮設構造の取り合いなどの干渉チェックを効率的に実施できたとしている。今後、ケーソン本体工などに適用工種を広げ、生産プロセスの効率化を図る。
 CIMの適用現場は、石油資源開発発注の「相馬(福島県新地町)LNG基地建設工事」(工期16年1月~19年9月)。同社は、桟橋築造と付帯施設構築のための鋼管杭打設やジャケット据え付けなどを担当している。時系列的な施工手順の検討や海底地盤の可視化による出来形管理、施工前と施工中の干渉チェック、CIMモデルへの打設記録など施工情報の付与に3Dモデルを活用した。
 これまで職員や協力業者が個別に検討し、とりまとめに時間が掛かっていた船舶の配置計画や資機材の搬入計画、作業計画を3Dモデルに統合した。その上で完成までの過程を4次元(4D)シミュレーションで再現することで、空間的な施工手順を効率的に把握。支持層を含む海底地層の可視化によって鋼管杭の支持層への根入れ長も確認した。
 施工前は上部工の配筋と付帯施設のアンカーと配管の干渉チェック、上部工構築のための仮設支保工と桟橋部材の取り合いの検討を実施。施工中は、ドローン(小型無人機)で取得した情報を3Dモデル化した既設構造物と新設する桟橋渡橋の干渉チェック、鋼管杭の現地での出来形入力による鋼管杭と工場製作のジャケットの干渉チェックなども行った。
 同社は、CIMの活用によって作業者全員で工事イメージを共有し、施工の効率化や安全性の向上を図れたほか、工事関係者との意思疎通の円滑化にも寄与したとしている。

(日刊建設工業新聞様より引用)