五輪期間中の交通規制ー建設業は協力要請に前向き/東商特別委調査

 2020年東京五輪に当たって、企業活動に伴う交通行動の見直し要請があった場合に、前向きに対応する意向の建設会社が多いことが、東京商工会議所のオリンピック・パラリンピック特別委員会(委員長・中村満義鹿島代表取締役会長)がまとめた調査で明らかになった。営業時間の変更、エリアの迂回(うかい)、仕入れ・出荷の配送時間の変更要請に、建設業は4割以上が「対応・検討可能」と回答し、いずれも全体平均を上回った。
 五輪は選手をはじめ関係者や観戦客などの円滑な輸送が成功のポイントの一つ。一方、企業の経済活動と両立させる必要もある。東商は、1964年の東京五輪で交通規制に協力しており、交通行動を巡る課題を把握し、提言などに生かそうと調査を行った。東商会員のうちの1200社が回答し、建設業はその1割強の138社を占めた。
 建設業の回答を見ると、交通行動の見直し要請があった場合に、営業時間の変更は、対応・検討可能が61社、できない・分からないがともに38社だった。大会関係の交通が集中するエリアの迂回は、対応・検討可能が105社に達し、協力の意向が強いことがうかがえた。
 車からの仕入れ・出荷は、配送時間の変更が対応・検討可能56社、できない19社、配送回数の抑制は対応・検討可能が55社、できない16社だった。運輸業は協力要請に対し「できない」とした社が全体の30%を超えており、大会期間中は資機材輸送の調整・協議が早い段階から必要になりそうだ。
 建設業では、20年までにICT(情報通信技術)を活用したテレワークを導入予定としたのが2社、導入検討が20社、導入済みが1社だった。20年に向けて時差出勤(始業・終業の変更)と柔軟な出退勤制度(フレックスなど)を「導入検討」としたのはそれぞれ33社、27社。テレワーク、時差出勤、柔軟な出退勤とも「今は何とも言えない」として様子見段階にある社が40社以上あった。交通規制の影響を懸念する時間帯のトップは午前6~8時台、交通規制の情報提供は3カ月前までを希望する社が最多だった。
 全体ベースの調査では、個々の企業の対応について「取引先との関係で自社だけでは難しい」との意見が多かった。東商は調査結果を踏まえ、▽企業の取り組みを促す環境整備▽荷主・配送先の理解・協力と業種特性に応じた配慮▽早期の情報提供▽ボランティア応募条件の検討-などが必要としている。

(日刊建設工業新聞様より引用)