仙台市/新庁舎建設へ検討報告書/19階建て1棟または2棟、事業費380億円

 仙台市は、現在地での改築を検討している本庁舎について、建て替え後に必要な規模を19階建て6万3400~6万5200平方メートル程度とする試算結果を明らかにした。現庁舎正面の車寄せ場一帯の敷地に、1棟または2棟の庁舎を建設する。いずれの場合も高さ80メートルで免震構造を採用。事業費は1棟の場合377億円、2棟の場合379億円と試算している。1棟を建設する場合、18年度に基本計画、19年度以降に3年程度かけて基本・実施設計を終える。22年度に着工し、25年度完成を目指す。2棟の場合は完成時期は約1年延びる。
 市は庁舎のあり方について幹部らで検討を重ね、このほど検討結果を報告書にまとめた。現本庁舎の延べ床面積は3万3343平方メートル、市内に分散する分庁舎は4棟総延べ1万5559平方メートル。このほか民間ビル入居分が総延べ6377平方メートル。これらを合わせた面積は5万5279平方メートルとなり、新庁舎には最低でもそれ以上の面積が必要になるとした。
 建設場所は、現庁舎の正面玄関前にある車寄せや駐車場の一帯とする案が有力。新たに用地を取得したり、近接する勾当台公園に建設したりするよりも財政負担が軽く、早期建設が可能と判断した。
 1棟に本庁機能を集約する場合は、議会棟を先に解体し、新庁舎を建設した後に既存庁舎を解体する。この場合、新庁舎の規模は約6万3400平方メートルになる。
 一方、2棟に分ける場合は、まず新庁舎A棟を建設し、現本庁舎を解体した上でB棟の建設に着手する。総延べ約6万5200平方メートルを想定する。
 報告書では新庁舎に必要な機能として▽災害対策本部▽分散する本庁機能の集約化▽ICT(情報通信技術)への対応▽設備機器などの柔軟な更新▽イベント開催スペース▽仙台らしさの反映、歴史・記憶の伝承-などを挙げている。
 市は、新庁舎建設に向けた基本構想策定業務の指名競争入札を21日に行う。入札には大手コンサルタントら数社が参加する見通し。履行期限は18年3月30日。市は当初予算に基本構想委託費として1747万4000円を計上した。
 本庁舎は築50年が経過している。本体や設備の老朽化が著しく、市内に分散した本庁機能を集約する必要もあるため、市は現在地で改築することにした。
 本庁舎の建て替えは十数年前からの懸案事項だったが、数百億円規模の財源が必要なことや、11年に発生した東日本大震災の復旧・復興を優先させる必要があることなどから、検討が先送りされてきた。
 現庁舎は8階建ての本庁舎と4階建ての議会棟に分かれ、総延べ3万1236平方メートル。市は過去に複数回、庁舎の耐震補強を行い、利用を継続してきた。耐震診断で算定されたIs値(耐震指標)は0・6と耐震性は保たれているが、狭あい化と老朽化、部署の分散の解消が急務となっている。
 市は昨年5月、建て替えの可否や事業費、市内に分散する分庁舎の扱いを検討するため「市役所市庁舎諸課題対策検討支援業務」を山下設計に発注。今年3月に履行期限を終えた。

(日刊建設工業新聞様より引用)