住友商事ら3社/バングラで石炭火力発電所・港湾建設受注/円借案件で過去最大規模

 ◇五洋建設が港湾工事単独受注
 住友商事、東芝、IHIは23日、3社でコンソーシアムを組成し、バングラデシュの石炭火力発電公社から超々臨界圧石炭火力発電所と港湾建設工事を受注したと発表した。8月に着工し、24年7月の完成を目指す。総事業費は国際協力機構(JICA)の円借款案件としては過去最大規模の約5000億円。このうち港湾工事を五洋建設が住友商事から約1620億円で受注した。同社単独工事では過去最大規模の受注という。
 この事業は、石炭火力発電所建設と日本の鹿島港(茨城県)をモデルとした深海港建設の複合プロジェクトで、バングラデシュ南東部マタバリ島に建設を予定している。輸入石炭を燃料とする高効率の超々臨界圧石炭火力発電を採用。発電容量は1200メガワット(600メガワット×2基)で、バングラデシュでの総発電容量の約1割を担う見込み。
 発電所の隣接地に建設される港は、バングラデシュ初の深海港で、マタバリ地区後背地の開発と発展につなげる計画という。住友商事は発電所の土木工事と補機供給、海洋土木工事と港湾建設を担い、東芝プラントシステムと五洋建設に工事を発注。東芝は蒸気タービン・発電機の供給と据え付け、IHIはボイラーの供給と据え付けをそれぞれ担当する。
 五洋建設が受注したのは「マタバリ超々臨界圧石炭火力発電事業パッケージ1、2(港湾工事)」。石炭船を受け入れるための総延長14キロにわたる航路浚渫、航路への埋め戻りを低減するための防砂堤構築、発電所用地の埋め立て・地盤改良などを手掛ける。工期は17年9月から24年1月までの77カ月。同社は事業の準備工事となる先行浚渫をバングラデシュ電力公社から受注し、4月に竣工させた。
 バングラデシュは、経済成長に伴い電力不足が課題となっており、電力需要は2030年には現在の9000メガワットから3万5000メガワットに伸長するともいわれる。総発電容量の約65%は自国産の天然ガスによる火力発電が占めるが、政府は燃料の安定調達の観点から液化天然ガス(LNG)や輸入炭を中心とした電源開発を推進している。

(日刊建設工業新聞様より引用)