佐藤工業ら/中断面トンネルでもベルコン採用可能に/カテナリ台車と集じん機一体化

 佐藤工業は5日、連続ベルトコンベヤー製造などを手掛けるタグチ工業(福岡市博多区、田口一生社長)と共同で、集じん機一体型カテナリ台車を開発したと発表した。連続ベルコンシステムの採用で必要となる二つの設備を一体化することで、設備の設置スペースを縮減。作業スペースの制約で設置が難しい幅員10メートル以下の中断面トンネルでも、掘削土の搬出に連続ベルコンシステムを採用できる可能性が高まり、トンネル工事の生産性向上につながることが期待される。
 基本仕様の連続ベルコンシステムでは、搬送ベルトの位置は地上から2~3メートル程度の高さとなるため、重機は搬送ベルトの横に配置しなければならない。作業スペースの制約がある中断面トンネルでは、連続ベルコンシステムの採用に不可欠な集じん機を設置すると、重機の待機や往来が難しくなる。
 カテナリ台車を導入すると、搬送ベルトを4~5メートルの高さに設置できるため、搬送ベルト下の空間を重機待機場所として使える。だが、設備配置の制約上、連続ベルコンシステムにカテナリ台車と集じん機を同時組み込むことが難しく、中断面トンネルでは連続ベルコンシステム自体の採用を見送るケースが多くなっている。
 開発した集じん機一体型カテナリ台車には、吸引捕集式集じんシステムを採用。連続ベルコンシステムとの一体化によって、ベルコン設備の破砕用クラッシャー付近に配置できるため、発生する粉じんを効率良く吸引処理できる。
 従来は連続ベルコンシステムと集じん機は別々に移動するため移動に手間がかかったが、一体化により同時に短時間で移動できるため、掘削ずりの積み込み箇所を常に切羽近くに設置でき、積み込み作業の効率化が図られる。
 組み合わせる集じん機は簡単に交換できるため、大断面トンネルにも対応可能。今後は大断面トンネルも含めて積極的に採用し、トンネル工事の生産性向上を図る考えだ。

(日刊建設工業新聞様より引用)