全中建/働き方改革への対応方針決定/長時間労働是正や週休2日推進

 全国中小建設業協会(全中建)の豊田剛会長は1日、東京都内で記者会見し、働き方改革について今後の対応方針を明らかにした。週休2日の推進と時間外労働の「削減計画」を含む長時間労働の是正、処遇改善の推進、生産性向上、官民発注者への協力要請が柱。職員の担い手確保を進め、時間外労働に対する罰則付き上限規制に備えるのが狙い。豊田会長は「経営トップにリーダーシップの発揮を促す」と意欲を見せた。=2面に関連記事
 全中建は、17年8月に設置した「働き方改革および生産性向上特別委員会」(委員長・朝日啓夫副会長)が検討してきた具体策を「働き方改革に向けた取り組み」としてまとめ、1月19日の理事会で決定した。中小建設会社の働き方改革への対応を明文化したのは初めて。
 取り組みのうち、長時間労働の是正では▽新3K(給与がよい・休暇が取れる・希望が持てる)の実践▽週休2日の導入・普及▽積極的な年次有給休暇の取得促進▽女性や高齢者も安心して働ける職場環境の整備▽メンタルヘルス対策の強化-を列挙した。
 全中建によると、調査に回答した720社の75%は、年間の時間外労働が360時間以内となり、720時間以上は5%にとどまったという。そこで時間外労働削減の取り組みには、施行から5年後に建設業も年720時間(月平均60時間)などが上限となる働き方改革関連法案の規制に対応する削減計画を盛り込んだ。会社と職員の意識改革、時間外労働を減らす計画の策定と達成状況の検証、改善策の実行を会員企業に求める。
 処遇改善では、職員に対する適切な賃金の支払いに加えて、建設キャリアアップシステムを生かした技能者の賃金改善、技能者の社会保険加入を進める考えを表明。離職を防ぐための職業訓練、短時間勤務、育児・介護休暇の充実といった職場環境の整備、女性や高齢者の雇用促進と外国人労働者の受け入れも必要だとした。生産性向上は業務の現状を検証した上で、現場の実情に見合った設計・作業の実施、書類の簡素化、現場の進行管理の見直しなどを要請する。
 会員企業の対応を促すため、施工の平準化や適正な工期設定、適切な労務単価の設定などを官民の発注者に要請する。一方、会員企業には不当に短い工期、価格での受注を慎み、適正利潤が確保できる受注の徹底を求める。

(日刊建設工業新聞様より引用)