全建/地域建設業の将来展望策定/企業力発揮し新時代構築、役割・活動の方向性示す

 全国建設業協会(全建、近藤晴貞会長)は、会員企業、都道府県建設業協会、全建それぞれの役割と方向性を示す「地域建設業将来展望」をまとめた。国土形成や危機管理などを担う産業としての役割を果たすため、地域建設業ならではの「地域建設企業力」を最大限に発揮・活用しながら確かな経営基盤を構築し、新時代を築くと表明。信頼獲得や生産性向上などのための取り組みを列挙した。
 将来展望は、人口減少と第4次生産性革命への対応が迫られている地域建設業の羅針盤の位置付け。全建は18年が設立70周年の節目で、それに基づく企業・団体活動を促す。
 大転換期にあるとして現状を整理。その上で期待される役割、建設市場の展望、「地域に求められ続ける地域建設業」の在り方などを新たに示してある。人員や資機材の維持に必要な「限界工事量」の概念を全建として初めて採用。政府建設投資は「大幅減のまま」と指摘し、限界工事量を下回る地域の発生・拡大に懸念を表明した。人口減少と高齢化に伴う新規入職者の確保・育成、時間外労働の罰則付き上限規制といった働き方改革への対応などを課題にした。
 地域建設業の役割を五つ挙げ、暮らしを守る活動や、インフラの整備・維持管理による経済産業活動の下支え、災害の応急復旧を速やかに行う「応災」、除雪、労働災害対策を含む「生涯を託せる職場」の提供などを具体的な取り組みとして示した。活躍が期待される市場は、▽インフラ整備▽ストックの維持・更新▽国土強靱(きょうじん)化▽「コンパクト+ネットワーク」の街づくり-などとした。
 求められる地域建設業には、地域建設企業力と経営基盤の方向性を示した。新3K(給料・休暇・希望が持てる)の実現、積極的な事業提案、災害時の体制確保と行政のパートナーとしての活動、原価管理の徹底をはじめとする経営管理システムの採用などを必要な措置に挙げた。国土交通省の生産性向上策i-Constructionは、若年入職者への「アピールポイントになる」として先を見越した対応を求め、生産性向上は「生き残りの鍵」とうたった。建設投資額の変動に応じるため、多角化、企業連携、合併・統合に言及し、その重要性を初めて強調した。

(日刊建設工業新聞様より引用)