全建/将来展望の検討開始/専門委初会合、17年春に成果まとめ

 全国建設業協会(全建、近藤晴貞会長)は24日、建設産業界の有識者による専門委員会の初会合を東京・八丁堀の本部で開き、会員企業と都道府県建設業協会、全建の役割や、これからの取り組みなどを示す「将来展望」の検討を始めた。人口減少に伴う担い手の確保や現場の生産性向上といった会員企業が直面する課題とその対応、傘下の協会や全建の役割などを整理、検討し、18年春に成果をまとめる。
 総合企画委員会に「将来展望策定専門委員会」を設置した。委員は全建傘下の10協会にそれぞれ所属する会員企業、建設経済研究所、建設業振興基金、建設専門紙の関係者で構成。委員長には、一色眞人西松建設取締役専務執行役員土木事業本部長が就いた。
 生産年齢人口の減少、IoT(モノのインターネット)や人工知能(AI)を導入した「第4次産業革命」の進展など、会員企業や団体を取り巻く環境が変化している。国土交通省の建設産業政策会議が7月にまとめた提言「建設産業政策2017+10」は、地域の中堅・中小総合建設業に対し、「地域の守り手」として経営プロセスの改善などを進め、インフラの整備・維持管理などの役割を果たすよう求めた。
 全建は18年に設立70周年を迎える。そこで10年以上先も見据えた将来展望を会員企業や傘下の協会に明示し、全建の活動の指針や道しるべにすることにした。取り組みの選択肢も提示する見通しだ。
 専門委は、地域建設業の▽現状・課題▽期待される役割▽将来像▽必要性につながる取り組み-などとともに、今後の建設業協会の活動についてさまざまな視点から議論する。建設投資、担い手の確保・育成、現場の生産性向上の取り組みの現状などを整理。その上で建設産業政策会議の提言も踏まえ、地域に精通する地域建設業ならではの使命や事業活動、経営姿勢、地域貢献、団体の役割などを打ち出す。将来展望は3回目となる18年2月の会合で取りまとめ、同4月の理事会で決定。同5月の総会に報告する。
 初会合の冒頭、伊藤淳全建専務理事は「世の中に新しい動きがあり、現場が大きく変わるタイミングにいる。企業が働きやすい環境を協会として整備するために何をするか、しっかりとした組織になるための意見もたまわりたい」とあいさつした。
 委員からは、地域に必要な公共投資のアピール、維持・更新費が増える公共投資の変化への対応などを求める意見が出た。技術を磨く企業が生き残れる環境整備が必要と指摘する意見もあった。
 専門委員会の委員(カッコ内は所属先、敬称略)は次の通り。
 ▽古澤秀利(岩田地崎建設)▽武山利子(武山興業)▽真下敏明(真下建設)▽一色眞人(西松建設)▽近藤裕世(近藤建設)▽伊藤友輔(林工組)▽福知克美(奥村組)▽木村直樹(豊洋)▽井上惣介(井上組)▽山本一道(薩摩建設)▽清水亨(建設経済研究所)▽畑田操(建設業振興基金)▽横川貢雄(日刊建設工業新聞社)▽秋山寿徳(日刊建設通信新聞社)▽徳田健一(日刊建設産業新聞社)。

(日刊建設工業新聞様より引用)