内閣府/地方創生へ新施策、持続的成長を後押し/研究開発・食品加工施設整備に交付金

 内閣府は地域の持続的成長を後押しし、地方創生につなげる取り組みを一段と強化する。17年度補正予算で地方創生を目的にしたハード事業を支援する交付金を創設し、国費600億円(事業費1200億円)を配る。6日閣議決定した今国会に提出する地域再生法改正案では、地域単位で民間主体のまちづくり活動費を地域全体の店舗から強制的に徴収できる制度を創設する。
 17年度補正予算で創設したのは「生産性革命に資する地方創生拠点整備交付金」。内閣府が地域の中堅・中小事業者に対し、施設整備費の半額を地方自治体経由で支援する。支援対象は生産性革命につなげる先進的な研究開発拠点や食品加工施設といった施設の整備費に重点化する。18年度予算案では「地方創生推進交付金」に17年度予算と同額の1000億円(2000億円)を計上した。17年度と同様に地域での新たな仕事の創出やまちづくりなどにつながる施設整備費などを支援する。
 今国会に提出する地域再生法改正案では、地域単位で民間主体のまちづくりを推進する「エリアマネジメント」の活動を後押しする。地権者のデベロッパーを中心とするエリアマネジメント団体の活動費を確保するため、エリアマネジメントによる来訪者の増加などで一定の利益を上げているにもかかわらず、会費を払っていない地域全体の小売業者やサービス業者、不動産賃貸業者などから強制的に徴収できる「地域再生エリアマネジメント負担金制度」を創設する。
 この新制度による負担金の徴収は、対象地域の事業者の3分の2以上の同意を要件とする。徴収可能額の上限は設定していない。新制度によって、1月時点で全国に約50あるエリアマネジメント団体数を5年後に倍の100にまで増やす目標を設定した。
 これまでのエリアマネジメントでは、三菱地所がかつてほとんどオフィスしかなかった東京駅前の丸の内地区の運営をマネジメントし、人気ブランド店の誘致や街路樹のイルミネーションなどに注力して都心の新たな商業スポットとして定着させた成功例がある。
 さらに、内閣府は地域再生法改正案で東京23区にあるオフィスの本社機能の地方移転を後押しする税制優遇措置を拡充する。具体的には、移転先で新増設によって取得したオフィスの建物の資産にかかる法人税の特別償却(25%)または税額控除(7%)を受けられる対象地域を拡充。最近は東京圏への転出が多く見られる近畿圏と中京圏の各中心部と、立地環境が整った全国の中山間地域を追加する。
 この税制優遇措置の拡充によって、企業の地方拠点での雇用者数を20年までに4万人(17年11月時点で約1万人創出)創出する目標の達成を後押しする。
 今国会で成立すれば、改正法は最短で4月1日の施行を目指す。

(日刊建設工業新聞様より引用)