労働者の社保加入率大幅上昇/すべての次数で8割台に/国交省、労務費調査で把握

 国土交通省は14日、17年10月の公共事業労務費調査に基づく建設業者の社会保険加入状況調査結果を発表した。3保険(雇用保険、健康保険、厚生年金)にすべて加入している割合は、企業が97%(前年調査96%)、労働者が85%(76%)といずれも上昇。労働者の加入が大きく伸びており、同省は「未加入作業員の現場入場の規制といった政策の効果が一定程度出ている」(土地・建設産業局建設市場整備課)とみている。
 国交省は担い手確保と健全な競争環境実現に向け、12年度から業界を挙げて社会保険加入対策を推進。11年10月の労務費調査から、公共事業に従事する建設会社・建設労働者の社会保険加入状況の調査を始めた。
 6年前の11年10月調査に比べると、3保険にすべて加入している企業の割合は13ポイント、労働者の割合は28ポイント上昇。雇用、健康、厚生年金の各保険別でも加入が着実に進展した。
 今回調査の結果、労働者の加入率が大幅に上昇。雇用保険が91%(前回調査84%)、健康保険が89%(80%)、厚生年金が86%(78%)となった。元請と下請次数別では、3保険すべての加入率が最も高いのは元請の89%(87%)。1次下請は82%(74%)、2次が85%(70%)、3次が84%(68%)となり、全次数で初めて80%台に達した。
 労働者の加入率は都道府県別で石川県は94%、岩手県が93%と上位2県が9割台となった。下位は大阪府の70%、沖縄県の71%だが7割台に達した。労務単価を設定する51職種別では、100%が潜かん世話役、さく岩工、屋根ふき工、97%がブロック工、軌道工、板金工、ダクト工。下位は71%の軽作業員、74%のタイル工だった。
 企業の加入率は、雇用保険が98%(98%)、健康保険が98%(97%)、厚生年金が97%(97%)。元請と下請次数別では、3保険すべての加入率が最も高いのは元請の98%(98%)、最も低いのは3次下請の90%(90%)となった。
 都道府県別では岡山県が100%で、岩手、福島、茨城、富山、岐阜、福井、鳥取、島根、徳島、香川、佐賀、長崎の12県が99%。一方、下位は青森県の89%、静岡県の90%だった。職種別では100%がブロック工、潜かん工、潜かん世話役、さく岩工、トンネル世話役、屋根ふき工の6職種。下位は75%の建具工、79%のタイル工となった。

(日刊建設工業新聞様より引用)