名古屋市/名古屋城天守木造復元事業/竹中工務店と設計・施工契約締結へ

 ◇市議会が関連予算案承認
 昨年6月から継続審査になっていた名古屋城の天守閣木造復元に向けた関連予算案が23日、名古屋市議会で可決された。市は今後、技術提案・交渉方式(設計交渉・施工タイプ)のプロポーザルで優先交渉権者に選定していた竹中工務店と基本協定、契約を結ぶ。国の特別史跡の城郭が木造復元される全国初のプロジェクトがようやく動きだすことになった。
 中区本丸にある名古屋城の天守閣木造復元は、太平洋戦争の空襲で焼失後、1959年にSRC造で再建された現天守閣が耐震性などの課題を抱えていることから、河村たかし市長の肝いりで検討されてきた。
 河村市長は、東京オリンピック・パラリンピック開催に合わせた20年7月末完成に意欲を示し、構想案をプロポーザルで募集、昨年3月に竹中工務店案の採用を決めた。同5月には市民説明会や2万人アンケートなどを実施、その結果を踏まえ、16年度6月補正予算案で特別会計を新設し、基本設計費や特別史跡外での準備工事費など10億1100万円を計上した。河村市長は再三、「詳細な実測図が残っており、世界で唯一復元できる城郭が名古屋城。木造復元によって世界的に注目され、名古屋の観光に大いに貢献する」と意義を強調してきた。ところが議会では、最大約500億円と見込まれる事業の採算性や完成時期などを巡りさまざまな意見が交錯し、態度を留保。河村市長は完成時期の見直しを示唆したが、以後の議会でも継続審査になっていた。
 関連予算案の議会承認により市は、4月23日に投・開票される市長選の後、竹中工務店と基本設計などの正式な契約を結ぶ。

(日刊建設工業新聞様より引用)