回転窓/600億円にふさわしい1票を

 永田町にまたしても解散風が吹き荒れた。衆院議員の任期は4年だが、任期満了によって総選挙が行われたのは戦後、1976年の1度しかないという。任期を1年以上残したこの時期に伝家の宝刀を抜き、解散に踏み切る安倍首相の決断は果たしてどのような結果をもたらすだろう▼前回2014年の総選挙では、600億円余りの経費が税金から支出されたという。投票用紙や選挙ポスターの制作費、選挙管理委員会の事務費などが主な内訳だ▼公職選挙法が改正され、国政選挙で政党がマニフェスト(選挙公約)を配布するようになったのは、03年の衆院選から。以後、選挙のたびに作られているが、肝心の公約の中身がどれほど実現したかといえば、評価ははなはだ怪しいと言わざるを得ない▼少子高齢化を背景にした人材の確保・育成と働き方改革、景気浮揚への対応、緊迫する国際情勢への対処…。直面する課題は枚挙にいとまがない。選挙になれば耳に心地よい言葉があちこちから聞こえてくるのが常だ▼多額の費用をかけて選挙が行われるのなら、各党や立候補者の考えをしっかり比較検討して1票を投じたい。

(日刊建設工業新聞様より引用)