国交省、地方自治体/6月から河川水位情報一元管理/共同運用協議会が発足

 国土交通省と地方自治体は6月から、洪水時の河川水位情報を一元管理する。国と自治体の管理河川に設置している水位計を全国統一のシステムに直結し、観測データを統合処理する。水位計の設置者ごとに負担しているシステムの運用・通信費用を大幅に減らし、水位計の普及や災害対応の効率化につなげる。
 今回の取り組みを提唱した同省と地方整備局、31道府県、11市町など計53機関・団体らが参画し、システムを共同運用する「危機管理型水位計運用協議会」が発足した。19日に設立総会が東京都内で開かれた。
 国交省の山田邦博水管理・国土保全局長は「協議会設立によって水位計の管理運営コストを大きく削減し、危機管理型水位計の普及が大きく前進することを期待する」とあいさつ。管理体制の効率化と合わせ、一元化された水位データを基に洪水予測やダム操作、ダム再生など、河川管理や危機管理の高度化に取り組む考えも示した。
 取り組みの背景には、県管理の中小河川の流域で多数の死者が出た16年8月の台風10号や17年7月の九州北部豪雨がある。大規模水害をもたらした中小河川は水位計がほとんど設置されておらず、自治体が行う避難誘導などの判断の遅れにつながったと指摘されている。
 国交省によると、標準的な水位計1基当たりのシステム運用・通信費用は年平均約18万円。これを統合運用によって約1万円にまで減らせると試算し、1カ月に換算すると900円程度で済むという。統合運用する観測データはスマートフォンで瞬時に確認できるようにする。
 協議会の事務局は河川情報センターが務める。引き続き協議会に参加する自治体を随時募集する。
 協議会に参加する自治体は次の通り。
 【道府県】北海道▽青森▽岩手▽宮城▽山形▽福島▽茨城▽群馬▽埼玉▽山梨▽長野▽富山▽石川▽岐阜▽静岡▽愛知▽三重▽京都▽大阪▽鳥取▽島根▽岡山▽広島▽徳島▽香川▽愛媛▽高知▽長崎▽熊本▽大分▽宮崎
 【市町】神戸市▽北海道標津町▽秋田市▽埼玉県鴻巣市▽埼玉県川口市▽新潟県三条市▽三重県玉城町▽三重県伊勢市▽和歌山県橋本市▽高知県中土佐町▽高知県梼原町。

(日刊建設工業新聞様より引用)