国交省/「小規模不動産特定共同事業」創設/空き家・空き店舗再生、改正法案提出へ

 国土交通省が今国会に提出する不動産特定共同事業法改正案の概要が14日、明らかになった。地域の不動産事業者が幅広く事業に参入できるよう、出資総額などを一定規模以下とする「小規模不動産特定共同事業」を創設。インターネットで資金を募るクラウドファンディングに対応した規定も設ける。全国で空き家・空き店舗が増加する中、志ある資金を活用して不動産ストックを再生するための環境を整える。
 同法改正によって、地方の小規模不動産の再生を通じた地方創生を推進。17~22年に地方の不動産会社などの新たな参入を800社、空き家・空き店舗などの再生による新たな投資を約500億円とすることを目指す。
 現行法では、不動産共同特定事業の資本金要件は1億円以上。改正案ではこれを10分の1の「1000万円以上」に引き下げる。併せて、投資家保護の観点から5年の登録更新制とする。
 クラウドファンディングへの対応では、書面での取引しか想定していない同法に、新たにインターネット上での手続きに関する規定を整備する。ネットを通じて資金を集める仕組みを取り扱う事業者を対象に、適切な情報提供など必要な業務管理体制の規定も設ける。
 こうした規定により、地域の不動産業者やまちづくり会社などが地域のニーズに合わせて対象物件を改修・リノベーションして事業を展開できる環境を整える。所有者から物件の譲渡や賃貸を受けた小規模不動産特定共同事業者が改修・修繕を施した上で、各種の取り組みを展開する事業者に賃貸できるようにする。具体例として、空き店舗を再生した地域活性化事業、空き家を活用して大都市圏から地方に居住を移すUJIターンや二地域居住の促進、さらに、古民家を活用した旅館・観光事業などが想定される。
 改正案ではこのほか、良好な不動産ストックの形成を推進するため、現行規制の見直しも行う。プロの投資家向けの事業では、約款に基づく契約規制を廃止。事業の性格に応じた契約を認める。特定目的会社(SPC)を活用した事業への参加者の範囲を拡大し、修繕などリスクの小さい事業には一般投資家も参加できるようにする。

(日刊建設工業新聞様より引用)