国交省/インフラ点検先進技術、現場で検証へ/SIP研究成果、橋梁・トンネル対象に

 国土交通省は、橋梁とトンネルを対象に、先進的なインフラ点検技術を現場で検証する取り組みを始める。内閣府の戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)で研究開発されたロボット技術を直轄現場などを用いて検証し、有用性などを評価する。SIPの研究成果のうち橋梁とトンネルの10技術を対象に、検証する技術を絞り込む。現場で得られた知見を研究開発にフィードバックして実用化に近づける。
 府省庁横断で研究開発を進めるSIPの「インフラ維持管理・更新・マネジメント技術」(14~18年度)では現在、ロボットやレーザー、レーダーなど先進技術に関する70テーマ以上の研究開発が進められている。3年間の成果を踏まえ、実用化が期待できる橋梁とトンネルの点検技術を対象に現場での検証に入る。
 国交省が管理する構造物の点検業務などにロボット技術を試験的に導入するほか、地方自治体が管理する現場での検証も想定。検証を通じて知見や課題を洗い出し、実用化に向けた研究開発に役立てる考えだ。
 SIPで研究開発している先進技術は、近接目視といったインフラ点検の現行基準の枠組みを超えているものが多い。SIPのインフラ点検技術の実用化には技術の精度向上などとともに、点検基準類の見直しも必要になりそうだ。
 国交省はロボットをインフラの保守・点検に活用するため、SIPでの取り組みのほか、有識者や行政機関でつくる次世代社会インフラ用ロボット現場検証委員会で14~15年度に民間企業や大学などから公募した技術を直轄現場で検証。効果の高かったロボットを16年度に現場で試験的に導入した。
 17年度は現場で検証してきたロボット技術を基に、新技術の評価指標や要求水準、試験方法などを検討。既にコンクリート橋の浮きや剥離を検出する非破壊点検技術の評価指標・試験方法などを設定している。
 類似の後発技術は、新技術情報提供システム(NETIS)のテーマ設定型(技術公募)の枠組みを使って直轄現場で試行。評価指標や要求水準に基づき機能や性能などを評価することで実際の現場に適用する道を開く。

(日刊建設工業新聞様より引用)