国交省/ダム再生ビジョン骨子案/施工時にICT設備設置標準化

 ◇17年度から再開発候補ストック調査
 国土交通省は22日、既設ダムの再開発と維持管理を計画的・効率的に進めるためにまとめる「ダム再生ビジョン」の骨子案を有識者検討会(委員長・角哲也京大防災研究所教授)に報告した。堤体のかさ上げなどを行うダムの調査を17年度に開始。維持管理の効率化策として、施工段階でICチップなどのICT(情報通信技術)搭載設備の設置を標準化することも盛り込んだ。
 骨子案では、ダムの運転を止めないことを前提に、最新の技術を活用して堤体の改築・改修や維持管理をより低コストで行えるように推進していく方策を打ち出している。
 ダム再開発の代表的な手法となる堤体のかさ上げや放流設備の増強をさらに推進するため、17年度からこれらの取り組みに適した既設ダムの候補選定と事業化の可否を判断する調査を開始。うち道府県が管理しているダムの再開発工事の事業化に向けては、今国会に提出した河川法改正案で創設を目指す国や水資源機構による事業代行制度の活用を促す。
 維持管理の効率化に向けては、省を挙げて推進している建設現場の生産性向上策i-Constructionを参考に施工段階も含めICTを積極活用する。時期は未定だが、施工段階でICT搭載設備の設置を標準化。設計図面や施工手順などを3次元(3D)データで可視化するCIM(コンストラクション・インフォメーション・モデリング)の導入も進める。
 このほか、ダムの新設も含め将来の再開発を容易に行えるようにする堤体構造の研究を推進。大水深での施工技術や水中の点検ロボットの開発も官民連携で進める。
 国交省によると、直近の15年度末時点で同省所管の既設ダムの数は556カ所。うち99カ所を同省、23カ所を水資源機構、434カ所を道府県がそれぞれ管理している。
 国交省は今夏にダム再生ビジョンを策定する。

(日刊建設工業新聞様より引用)