国交省/トンネル吹き付けコンクリ急結剤、劇物指定想定し対応策/代替材料に設計変更

 NATMトンネル工事の吹き付けコンクリートなどで使用する急結剤の含有成分が劇物指定されることを想定し、国土交通省は急結剤の製造・販売が中止され、市場に流通しなくなることを踏まえた当面の対応策をまとめた。既に発注された工事で急結剤の調達が不可能な場合、代替材料を的確に把握して適切に設計変更。代替材料は物価資料に基づき積算し、資料に未掲載の場合は特別調査に基づき積算する。
 厚生労働省では「毒物および劇物指定令の一部を改正する政令案」について、15日まで意見募集を受け付けている。政令案の中で、新たに劇物に指定する「二酸化アルミニウムナトリウム」が、市場の9割を占める吹き付けコンクリートの急結剤に含有されている。メーカーでは製造・販売を中止する予定。代替材料の価格は従来材料と比べ1・7倍以上になるという。
 政令が7月1日に施行されることを踏まえ、国交省は官房技術調査課建設システム管理企画室長名で「吹き付けコンクリートの急結剤について」と題した文書を、全地方整備局、北海道開発局、内閣府沖縄総合事務局に6日付で通知した。
 既に発注されている工事については、現場で二酸化アルミニウムナトリウムを含む急結剤の取り扱い、保管・廃棄物の管理を行う場合、法令に基づき適正な管理を行うよう要請。詳細は現場を管轄する地方厚生局に確認することも求めた。
 急結剤の調達が不可能になる場合は、工事請負契約書に基づき受注者からの請求により、条件変更に関する調査を実施。調達不可能の事実や時期を確認し、調達可能な代替材料を的確に把握した上で、適切に設計図書を変更するとした。
 請負代金額の変更に当たっては、受発注者間で確認した調達不可能な時期を基準に、それ以降の施工部分に対して、新たに調達する代替材料の適切な市場価格に基づき積算するよう要請。基本的には、現場で使用可能で現行基準(所要の強度)に合致する材料が物価資料に掲載されている場合、資料に基づき積算する。
 掲載されていない場合は、特別に実施した市場調査の結果に基づき積算。急結剤の添加量は、現行の所要強度が確保できることを前提に、メーカーの推奨値を用いるとした。
 今後発注する工事では、発注時期に応じた材料単価を適用して積算するが、施工時に当初契約で想定した材料が調達不可能となった場合は、調達可能な代替材料の市場価格と添加量を適切に把握し設計変更する。
 国交省は当面の措置としており、18年度の歩掛かり調査を踏まえ、新たな対応方針を決める。

(日刊建設工業新聞様より引用)