国交省/下請取引実態調査結果/標準見積書活用伸長、提示働き掛け・提出とも6割

 国土交通省が実施した17年度下請取引等実態調査で、法定福利費を内訳明示した見積書(標準見積書)の活用が進んでいることが分かった。下請に対し提示を働き掛けている元請は60・7%(16年度38・8%)、提出している下請は64・1%(46・6%)と大幅に上昇。提示したことで「法定福利費を含む見積もり金額全額が支払われる契約となった」との回答が半数に上った。
 元請の立場で、社会保険の加入指導に関する質問事項を新設。75・0%の元請が未加入業者への加入指導を実施し、指導内容(複数回答可)では、「企業単位での加入指導」が55・4%、「労働者単位での加入指導」が32・8%、「標準見積書の提出指導」が21・3%となった。
 標準見積書の提示に関しては、「すべての下請契約で提示を働き掛け」が39・3%(22・8%)、「一部の下請契約で提示を働き掛け」が21・4%(16・0%)。一方、働き掛けていない理由(複数回答可)は、「必要な法定福利費相当額を契約金額に含めて支払っており、活用する必要がないため」が45・2%、「注文者から法定福利費を受け取っていない工事があるため」が29・3%となった。
 下請の標準見積書の活用状況は、「すべての工事で提出」が32・1%(19・9%)、「一部の工事で提出」が32・0%(26・7%)となった。提示しない理由(複数回答可)としては、「注文者が提出を求めてこなかった」が67・1%と最も多く、「そもそも標準見積書を知らない」が18・7%、「注文者が総価しか見ないなど提出しても意味がないと考えた」が18・4%となった。
 社会保険に加入していない理由(複数回答可)では、「経営の先行きが不透明で経費増となる加入に踏み切れない」が36・9%、「民間工事で請負金額が低く法定福利費を捻出できない」が26・1%となった。
 1次下請の加入状況を定期的に把握している元請は68・9%で、2次下請の加入状況を把握しているのは43・8%だった。1次下請への見積もり依頼書に「未加入業者との再下請負契約の禁止」を明示している割合は22・5%で、注文書での明示は23・9%となった。
 調査は全国1万4059者を対象に、17年7月から9月にかけてアンケート形式で実施。16年7月から17年6月までの1年間の取引を対象に回答してもらった。回収率は79・7%(1万1203者)。

(日刊建設工業新聞様より引用)