国交省/公共建築工事の発注者の役割で解説書案作成/社整審答申受け44項目

 国土交通省は、社会資本整備審議会(社整審、国交相の諮問機関)が1月に石井啓一国交相に提出した答申「官公庁施設整備における発注者のあり方について」を受け、公共建築工事の発注者の役割に関する解説書(案)をまとめた。役割についての理解促進を図るのが目的。地方自治体の意見を踏まえ、役割に関する44事項を解説している。時代の変化に応じて新たな内容を追加するなど継続的な見直しも行う。
 25日に開いた全国営繕主管課長会議で、官房官庁営繕部が取りまとめた解説書(第1版)の案を提示。都道府県と政令市の営繕担当者からの意見などを踏まえ、6月にも成案を公表する。
 国交省は答申に沿って、発注者が役割を適切に果たすのに必要な取り組みを率先して実施。当面実施すべき施策の一つとして、発注者の役割に対する理解促進を図るため、解説を作成することが求められていた。作成に当たり、答申の第2章「公共建築工事における発注者の役割」の文章を19に分け、自治体に解説が必要な内容について意見を求めた結果、44の事項を解説することにした。
 答申では、発注部局と事業部局が異なるなど公共建築工事の特徴を踏まえ、発注者(発注部局)の役割を▽企画・予算措置を行う事業部局との連携(技術的な助言など)▽公共建築工事の発注・実施(諸条件の把握、発注条件の取りまとめ、設計・工事などの発注・実施)-の2点に整理している。
 解説書では「事業部局に対する技術的な助言」について、事業の合理性や経済性の確保といった答申の記載内容のほか、公共建築工事の企画立案の内容を都市計画法令や建築基準法に適合したものにすることも含むと記述。自治体が補助金や交付金などを使用する公共建築工事でも企画立案や予算措置が適切なものになるよう、事業部局が補助金などの適用を受けるに当たり、発注者は準備段階から事業部局と十分に連携することが望ましいと解説している。
 解説文に加え、国交省の官庁営繕事業での運用事例も紹介。それぞれの発注者の状況を踏まえ、必要に応じて適宜参考にするよう求めている。
 技術基準やガイドラインなど参考資料のタイトルとホームページのアドレス(URL)も明記。発注者が参照しやすいよう、発注者の役割に関するさまざまな情報にアクセスできるポータルサイトに、参考資料のリンク一覧を掲載する。
 国交省は今後、発注者ニーズを踏まえた検討成果や、時代の変化に対応した新たな事項を追加するなど、内容を継続的に見直す。

(日刊建設工業新聞様より引用)