国交省/公共建築設計業務委託手続きで解説書作成へ/自治体・設計3会と検討開始

 国土交通省は公共建築工事で適切な設計者を選定するための業務委託の進め方に関する検討を開始した。地方自治体や建築設計団体と連携し、発注者として建築設計業務を委託する際の流れやチェックポイントなどをまとめた解説書を作成。17年内に原案を作り、18年5月に成案にする。同省や都道府県・政令市で構成する全国営繕主管課長会議の成果とし、全国の公共発注者と共有する。
 国交省は「建築設計業務委託の進め方(案)」と題する解説書を作成するため、▽北海道▽宮城県▽埼玉県▽東京都▽神奈川県▽愛知県▽広島県▽徳島県▽福岡県▽名古屋市-の9都道県・1市で構成する「検討会」と、▽日本建築士会連合会▽日本建築士事務所協会連合会▽日本建築家協会-の設計3会でつくる「検討部会」を設置した。
 今月4日に1回目の検討部会を開催。実務者の意見を踏まえ、10日には検討会の初会合を開き、検討会と検討部会による合同会合も行った。今後は今秋と年明けに会合を予定している。
 解説書には公共建築の発注者として、どの段階で何を決め、どのように作業を進めていくのかといった流れや、チェックポイントなどを明記。併せて、さまざまな取り決めの設定の経緯や狙いも解説する。
 記述する項目は、▽設計者選定の考え方▽設計者選定のフロー▽具体的な運用事例とチェックポイント-などで、書式集も加える。設計・施工分離発注を対象に、設計者を選定する際、プロポーザルや総合評価、価格競争などの方式の中から、設計業務の内容に応じた最も適した方式を用いることが必要との考え方を明記する。
 計画を発意する段階から予算措置、設計者選定の手続き、契約までのフローを整理。委託する業務の内容や発注条件、選定への参加要件、評価項目・得点配分を設定する際のポイントを、具体的な運用事例と共に解説する。引用して使用できる書式なども整理する。
 国交省は自治体と共に作成作業を進めることで、業務委託で困難に感じていることなどの意見を反映させ、「自治体の営繕担当者が読む入門書にしてもらいたい」(官房官庁営繕部)としている。
 社会資本整備審議会(社整審、国交相の諮問機関)が1月に石井啓一国交相に提出した答申「官公庁施設整備における発注者のあり方について」で、発注者は透明性・公平性を確保した上で、それぞれの公共建築工事に最も適した設計者、施工者などを選定する必要があると明記されている。

(日刊建設工業新聞様より引用)