国交省/営繕工事の施工意図、遅れず伝達へ/期限順守、契約に明文化

 国土交通省は営繕工事の施工段階で、設計意図を遅滞なく伝達する取り組みを始める。施工中に設計者が行う設計意図伝達業務の特記仕様書に、常に工事の工程を確認して業務を実施し、工程に合わせて検討や報告などの期限が設定された場合は順守するとの規定を新設。契約事項として明文化することで工程の遅れを防ぐ。10月1日以降に契約手続きを開始する設計意図伝達業務から適用する。
 官房官庁営繕部が「施工段階における遅滞ない設計意図の伝達について」と題した文書を各地方整備局や北海道開発局、内閣府沖縄総合事務局の営繕担当部局に9月29日付で送付した。
 設計意図伝達業務は、建築士事務所の業務報酬基準(告示15号)に規定された施工段階で設計者が行う実施設計に関する標準業務。設計図書に基づき質疑応答や説明、工事材料・設備機器などの選定に関する助言などを行う。設計意図の伝達が遅れると、材料や機器の手配・段取りができず、工程に手待ちが生じる。
 遅滞のない設計意図伝達は、営繕工事を対象にした働き方改革の取り組みの一環。発注者を含め関係者間で的確な情報共有に努めるとともに、施工段階で設計者が設計意図を施工者や工事監理者に遅れることなく伝達し、迅速に意思決定することで建設現場の生産性向上につなげる。
 地方整備局などが発注する営繕工事の設計意図伝達業務委託契約の仕様書に、遅滞ない設計意図伝達の実施に関する規定を新設。設計者が設計意図を遅滞なく伝達することが工事の生産性向上につながることを十分確認した上、工事工程を常に確認して業務を実施。必要な検討や報告などの期限を明示し、それを順守するようにする。
 ワンデーレスポンス(即日回答)の規定に即日対応が困難な場合は調査職員と協議した上、期限を確認・順守する事項を追加する。
 国交省は契約図書の規定の実効性を高めるため、発注者に対し、設計者側が決めるべき事項の決定期限を施工者や工事監理者に確認することなども文書で要請した。
 官庁営繕部は施工図に設計意図を的確に反映させるため、工事契約後に決定すべき事項を適時確定する仕組みも検討する。

(日刊建設工業新聞様より引用)