国交省/地域建設業の多能工化推進/モデル事業で育成後押し、手引作成も

 国土交通省は地域建設産業を対象に技能者の多能工化を後押しする取り組みを始める。中小・中堅建設企業で構成するグループなどを対象に、多能工化を支援するモデル事業を展開。成果を踏まえ、多能工化に取り組む際の手法などを示す手引を作成し、地域建設企業の生産性向上に役立ててもらう。多能工化推進に向けた経費として、17年度補正予算案で3000万円、18年度予算案では6000万円を計上した。
 国交省は建設業従事者一人一人の生産性を高めることを通じて中小建設企業の生産性革命を進めるため、中堅人材に対し建設リカレント教育による技能水準などの向上を図る方針。その一環として、建設現場を担う技能者の専門技能の幅を広げることによる多能工の育成に取り組む。
 多能工化モデル事業では多能工育成・活用計画の策定と実施を支援する。土木は鉄筋・型枠・コンクリート打設など、建築では塗装・防水・内装など職種間での多能工化を想定する。
 地域の中小・中堅建設企業や教育訓練機関などでつくるグループの、多能工化に関するモデル性の高い取り組みに対し、1件当たり300万円を上限に補助して実現を後押しする。
 仮想現実(VR)などの最新技術を活用した研修プログラムの作成や、技能を効率的に活用して生産性を向上させるプログラムの作成といった先進的な取り組みを選定。3000万円を充てる補正予算案件で5~6件程度を想定している。
 モデル事業の成果や改善が必要な点を整理し、多能工化に取り組む際の手法を示した手引を作成。地域の中小・中堅建設企業に幅広く周知・啓発を図る。
 国交省は地域社会を支える中小・中堅建設企業を対象に、担い手確保・育成や生産性向上に向けた取り組みを支援するため、15年度と16年度に「地域建設産業活性化支援事業」、17年度には「建設産業生産性向上支援事業」を実施した。18年度は生産性向上の取り組みをさらに進めるため、「多能工」をテーマに新たな事業を始動させる。

(日刊建設工業新聞様より引用)