国交省/工事事故データ分析にAI活用へ/天候など現場状況加味、未然防止策に生かす

 国土交通省は、「建設工事事故データベースシステム」(SAS)の情報分析に、人工知能(AI)を活用する。事故の発生状況など従来の集計・分析で用いているデータに、天候や現場の明るさなどの情報を追加。AIを活用して現場状況と事故発生の新たな関係性を導き出し、きめ細かな安全衛生活動や未然防止の取り組みに役立てる。
 国交省は1993年度から、直轄工事や地方自治体発注工事などで発生した事故データをSASに集積している。労働災害や公衆災害、物損事故など建設現場で起きたすべての事故が対象。17年10月末時点で1万5741件のデータを蓄積している。
 現在、集計・分析に使っているのはSASの蓄積データの一部。天候や温湿度、風速といった事故発生時の詳細データや、現場で講じた再発防止策の記述データなどは活用していない。同省はこうした貴重なデータを今後の対策に生かしていくため、AI分析の可能性を検討する。
 天候や季節、時間帯、作業工程、現場の明るさ、作業員の年齢など現場のさまざまな要素と、事故発生との新たな関係性を導き出す。これにより事故を未然に防ぐ精度の高い対策などにつなげる考えだ。
 国交省は事故データを使い、重機や墜落、飛来・落下といった事故の発生原因などを分析。年齢別の死傷者数や時間帯別の事故件数などの推移も集計している。事故の種類や年齢層に応じた対策を示し、各地方整備局などに周知している。

(日刊建設工業新聞様より引用)