国交省/建築士報酬基準改正へ実態調査実施/標準業務の量・難易度把握

 国土交通省は建築士事務所の業務報酬基準(告示15号)の改正に向けた実態調査を行う。設計と工事監理それぞれの「標準業務」の業務量や難易度などについて、建築物の用途や規模を問わず多くのサンプルを収集。「標準外業務」もリスト化し回答の参考にしてもらう。改正内容に直結するデータとなるため、同省は「積極的な回答をお願いしたい」(住宅局建築指導課)と協力を呼び掛けている。
 実態調査は改正に必要な基礎データを得るのが目的。26日付で約1400社の建築士事務所に協力を要請する。回答期限は4月27日午後5時。
 告示15号が施行された2009年1月以降に竣工した新築(別棟増築含む)建築物に関する業務が調査対象。現在実施中の業務は対象外とする。「総合」「構造」「設備」の全部を受託した業務だけでなく、建築主と契約した建築士事務所の再委託で構造設計全体や設備設計全体を受託した業務も対象とする。
 調査内容は、建築士事務所の基礎情報を整理する「事務所調査」、個別プロジェクトごとに設計や工事監理の業務量を把握する「業務量調査」の2種類。事務所調査では事務所の形態や建設業許可の有無、職員数などを答えてもらう。直接人件費や直接経費、間接経費などの考え方を示し、回答のばらつきを抑える。
 業務量調査は14項目の質問で構成する。プロジェクトの名称や構造種別、階数など基礎情報のほか、業務量や業務割合、難易度などの重要データを把握する。回答するプロジェクトの数に制限は設けない。
 業務量は設計と工事監理それぞれの標準業務の合計を答えてもらう。設計の場合は「基本設計」「実施設計」「意図伝達等」の標準業務の合計、工事監理は「工事監理」「その他」の標準業務の合計となる。報酬から業務量を割り戻すことなどは行わず、労務管理に基づいた実際の業務量を把握する。
 業務の難易度については、総合、構造、設備それぞれの事例を提示し、該当した場合のみチェックを入れてもらう。
 標準外業務を可能な限りリスト化した。今回の調査範囲から除外されるため回答時の参考にしてもらう。国交省ではリストをガイドラインにする考えで、建築主と契約内容を詰める際に活用してもらうことを想定している。
 回答方法はウェブ上の回答フォームに必要事項を入力しデータを送信する。国交省は5月からデータ分析を進め、今夏の中央建築士審査会で改正案を提示・検討。18年度中に成案をまとめる予定だ。

(日刊建設工業新聞様より引用)