国交省/建設産業政策会議取りまとめ議論開始/国民に向け産業の必要性打ち出す

 国土交通省は、建設産業政策会議の取りまとめに向けた議論に入った。29日に開いた第5回会議で、法制度や企業評価などを具体的に検討してきた3ワーキンググループ(WG)の成果の骨子案などを示した上で、会議全体の取りまとめの方向性を提示。国民生活や発注者、建設業就業者といった視点から、建設産業に求めるもの、建設産業が目指すものを整理する考えを示した。
 建設産業の10年後を見据えて産業政策を議論する建設産業政策会議(座長・石原邦夫東京海上日動火災保険相談役)は、▽法制度・許可▽企業評価▽地域建設業-の三つのWGを設置。それぞれの論点について検討を重ねてきた。
 29日の会議では、3WGの取りまとめ骨子案がそれぞれ示された。3WGともに制度改正などの検討に当たっては、建設業を取り巻く状況の変化などを考慮し、直ちに対応すべきものと中長期に対応すべきものを分けるなど時間軸を意識して進める必要があるとした。14年9月から議論を重ねてきた「適正な施工確保のための技術者制度検討会」の取りまとめ構成案も提示した。
 3WGや技術者制度検討会での検討成果を踏まえ、政策会議の取りまとめに向けた方向性を示した。建設産業は「国民生活の安全・安心と経済成長への持続的な貢献」を目指し、「そのために必要な生産性向上と働き方改革による『現場力』確保」に注力することを例示。建設産業を捉える視点としては、国民生活や発注者(顧客)、建設業就業者(将来の就業者含む)、建設企業、日本経済、地域を挙げ、それぞれの視点で建設産業に求めるものを示すとした。
 こうした視点について委員からは「設計で示される品質以上のものは作れない。発注者や国民生活の視点の中に、設計の視点が微妙に絡んでおり、それを切り分けるか共同という視点を入れた方がよい」などの指摘が挙がった。
 取りまとめの方向性については、「今までの建設産業の問題は元下間や資本と労働など内部の問題だった。新しい時代に向けた取りまとめには、内部問題ではなく、世論や国民に対しこの産業が健全で法を守り、必要であるということを打ち出すような視点、言い方が重要だ」「建設産業が健全になることで国民の幸福度が上がるというロジックがないといけない」などの意見が出た。

(日刊建設工業新聞様より引用)