国交省/復興CMの成果で報告書作成/ツールの効果・課題検証、今後の検討課題も整理

 国土交通省は、東日本大震災の復興市街地整備事業に導入されているCM(コンストラクション・マネジメント)方式の検証と今後の活用に関する研究成果の報告書をまとめた。復興事業特有の課題や発注者ニーズを整理した上で、活用ツールの効果や課題の検証結果を明記。一般公共工事との違いや関係者間の役割も整理した。ツールの適用に向け、現行法上の留意点や今後の検討課題も盛り込んだ。
 被災自治体と都市再生機構が連携して取り入れた「復興CM方式」は、12市町19地区の復興市街地整備事業で導入されている。国交省は有識者らでつくる「東日本復興CM方式の検証と今後の活用に向けた研究会」(座長・大森文彦東洋大教授)を設置。16年9月から17年3月まで計4回の議論を踏まえ、報告書を作成。19日に同省のホームページで公表した。
 報告書は、▽東日本大震災の概要▽復興事業を取りまく環境と特有の課題▽復興CM方式の導入経緯と発注者ニーズ▽課題解決に向けた復興CM方式の活用▽復興CM方式の検証・評価▽今後の活用に向けて-の6章で構成する。
 導入事例を基に復興事業特有の発注者ニーズを「工期短縮・遅延リスクの回避」「発注者側のマンパワー・ノウハウの補完」など8項目に分類。その上で、復興CM方式を▽マネジメントの活用▽設計施工の一体実施▽コストプラスフィー契約▽オープンブック方式▽リスク管理費の導入▽専門業者選定基準の整備-の六つのツールをパッケージ化した仕組みと位置付けた。
 復興CM方式の効果・課題・留意点を発注者ニーズの項目に沿ってまとめた。ツールそれぞれの効果の判定は難しいが、各ツールが一体となって工期短縮や発注者体制の補完といった復興CM方式に期待された役割を果たせたとしている。
 被災自治体(事業主体)、都市再生機構(発注者)、コンストラクション・マネジャー(CMr、受注者)の3者の連携内容と役割分担を事業の段階ごとに整理。一般公共工事で活用する入札契約方式と比較しながら、復興CM方式の実施体制や契約方式などの仕組みや有用性も記載した。
 国交省は「CMrが施工の責任を負うアットリスク型のCM方式を平時に使いやすくするための検討のポイントがまとまった」(土地・建設産業局建設業課)とし、今後の議論に生かしていく考えだ。

(日刊建設工業新聞様より引用)