国交省/標準見積書普及へ作成手順「簡易版」/2月28日からHPに掲載

 国土交通省は下請企業が技能労働者の社会保険料(法定福利費)を確保できるよう、法定福利費を内訳明示した見積書(標準見積書)の作成手順の「簡易版」をまとめた。社会保険加入の原資となる法定福利費の算出方法を詳しく分かりやすく解説。標準見積書の活用を促進し、社会保険加入率向上につなげる。28日から同省のホームページ(HP)に掲載する。
 法定福利費を内訳明示した見積書は各専門工事業団体がそれぞれ作成し、標準見積書として活用が進んでいる。だが法定福利費の算出に不慣れなために提出をためらう専門工事業者も少なくないため、国交省は15年5月に作成手順(詳細版)を策定。下請となる中小建設業者を対象に、法定福利費に関するセミナーを全国各地で開いてきた。
 2次以下の下請企業を含めて活用をさらに広げるため、今回、作成手順の簡易版をまとめた。16年度に実施した法定福利費セミナーの教材をベースに作成手順を解説している。
 法定福利費は、「労務費総額」に「法定保険料率」を乗じて算出する。労務費総額は工事内容などに応じて適切な方法で算出。簡易版では、▽人工数と平均的な賃金を用いて労務費を算出▽歩掛かりを用いて人工数を計算し単価に応じて労務費を算出▽平均的な労務費の比率を乗じて労務費を算出-の三つの方法を示している。
 雇用、健康、介護、厚生年金など法定保険料率の調べ方を紹介。就労形態などに応じて加入すべき「適切な保険」の一覧も掲載した。内訳明示の対象となる作業員の割合が分からない場合は、すべての作業員の加入を前提に見積書を作成すると解説している。法定福利費を見積書に明示する例も挙げた。
 作業員の年齢など条件に応じた法定福利費の算出例も参考として明記。「介護保険料の計算方法」や「適用除外の労働者の法定福利費の扱い」などよくある質問とその回答、国交省が策定した「社会保険の加入に関する下請指導ガイドライン」の法定福利費に関する記述なども紹介している。
 国交省は建設業の社会保険加入目標として「17年度をめどに許可業者単位で100%、労働者単位で製造業並み」を設定。目標達成に向け、加入に必要な法定福利費を確保する取り組みに力を入れている。

(日刊建設工業新聞様より引用)