国交省/橋梁点検ロボ、評価・試験方法確立へ/類似技術もNETISで公募

 国土交通省は橋梁点検ロボットの導入を進める。点検記録の作成を支援するロボット技術を現場に試験的に導入し、技術の評価指標・試験方法を確立。新技術情報提供システム(NETIS)の技術公募を活用し、類似技術を評価することで現場適用の道を開く。先行してコンクリート橋の浮き・剥離を検出する非破壊検査に関する評価指標を設定。21日にNETISテーマ設定型で技術公募を始めた。
 有識者や行政機関でつくる次世代社会インフラ用ロボット現場検証委員会の橋梁維持管理部会は、14~15年度に民間企業や大学などから公募したロボット技術を国交省の直轄現場で検証。効果の高いロボットを16年度に現場で試験的に導入した。この結果を踏まえ、橋梁点検ロボットの適用範囲を「点検記録作成支援」に限定。部材単位で損傷を判定する「健全性の診断」は対象外とした。
 点検記録の作成を支援する技術の評価指標案として、記録した損傷部分の写真の判読可能率や的中率など精度に関する項目を想定。このほか効率性や経済性の観点も指標案に盛り込んだ。
 17年度は指標案に基づき現場で検証を実施する。対象は、14年度から現場で検証してきた技術の中から実用化が期待できるもの。開発者が鋼やコンクリート、トラス、アーチなど橋梁の材料・構造形式や、点検可能な時間帯といった適用範囲を申告。これに適した現場を選定して7月にも導入し、評価指標や要求水準、試験方法などを定める。
 類似の後発技術については、NETISのテーマ設定型(技術公募)の枠組みを使って直轄現場で試行。評価指標や要求水準に基づき機能や性能などを評価する。適用範囲などが限定されるが、「実用化への道のりは長いが開発の意欲を絶やしてはいけない。使えるところから部分的・段階的にでも評価し、社会実装につなげていきたい」(総合政策局公共事業企画調整課)としている。
 橋梁維持管理部会はこれまで現場で検証してきたロボット技術を基に、「コンクリート構造物の浮き・剥離を検出可能な非破壊検査技術」の評価指標・試験方法を設定。損傷の検出精度として、浮き・剥離の検出率を100%とする要求水準を示した。
 国交省は21日、NETISのテーマ設定型として技術公募を始めた。募集期間は7月20日まで。応募のあった技術のうち活用効果が高いとみられるものを今秋、同省の事業や現場で試験。機能や性能などを確認・評価し、17年度内に技術比較表を公表する。応募用紙は国交省と九州地方整備局それぞれのホームページからダウンロードできる。
 橋梁の定期点検は、5年に1回の頻度で近接目視を基本に実施。必要に応じて打音や触診などの非破壊検査を併用する。

(日刊建設工業新聞様より引用)