国交省/監督・検査業務の効率化推進/映像記録を活用、臨場確認や写真撮影の代替に

 国土交通省は直轄土木工事で、監督・検査業務の効率化をさらに進める。ウェブカメラなどで撮影した映像記録を活用する試行工事を各地方整備局で実施。監督職員による臨場確認の省略や写真撮影の代替の可能性を検証する。直轄工事で導入しているASP(アプリケーション・サービス・プロバイダー)を利用した工事情報共有システムの改善なども進め、業務の効率化や品質確保・向上につなげる。
 国交省は施工状況の確認作業の効率化などを目的に、段階確認や出来形管理、写真管理といった施工管理に映像記録を活用する試行工事を行う。ウェブカメラなどによる映像記録が、現行基準に基づく臨場確認などと同程度の確認ができるかどうかを検証する。
 試行工事の対象は、▽組み立て(コンクリート構造物の鉄筋工)▽アスファルト舗装工(下層路盤工)(プルフローリング)▽同(上層路盤工)(基層、表層)▽既製杭工(鋼管杭)▽その他(安全管理、事故報告)-の5工種。北海道開発局、沖縄総合事務局を含む各整備局で13件(12工事)実施する。
 映像は原則カラーで、夜間など撮影困難な場合は赤外線カメラなどを用いる。有効画素数は映像の利用目的に応じて適切に設定する。不要な時間帯の映像を削除するなど必要に応じて編集し、映像ファイルを電子媒体で監督職員に提出する。
 監督職員向けにアンケートも実施。カメラの仕様やリアルタイムの送受信といった基礎情報のほか、監督・検査に必要な数値や形状、配置などの映像による確認・保存の状況や、撮影行為の受注者負担の有無、映像記録の活用・普及に向けた課題などを答えてもらう。施工の信頼性の向上や、受発注者のコミュニケーションの向上に関する内容も尋ねる。
 試行工事の検証結果を踏まえ、18年度以降に対象工種の拡大や使用目的の絞り込みなどを検討する。
 同省は業務のさらなる効率化に向け、ASPに格納する書類を、業務内容に応じたフォルダーに自動で振り分けるよう、システムを改善する。近畿整備局が試行中で、検査官などが必要な書類を検索する際の手間を軽減するのが狙い。
 これまで検査は、ASPから取得した紙の検査用書類に現場で必要事項を記入し、それを電子化してASPに保存していた。今後はASPなどを活用した電子検査を促進。紙ではなく、タブレット端末の電子書類に入力してもらうことで、事務処理の迅速化や効率化を図る。

(日刊建設工業新聞様より引用)