国交省/社保加入、民間工事に対策拡充/誓約書の提出・掲示要請、確認シート活用も

 国土交通省は民間工事などを対象に、社会保険加入対策の取り組みを始める。施工者を加入企業に限定する誓約書のひな型を作成。元請企業が発注者に誓約書を提出するとともに、工事期間中は現場に写しを掲示してもらう。民間発注者団体を通じて発注者から提出を呼び掛けることも要請した。12年度に始まった加入対策を民間工事にも広げ、目標年次(17年度)に取り組み成果をより確実にする。
 国交省は建設業団体、都道府県、政令市、民間発注者団体に、工事施工を社会保険加入企業に限定する「誓約書」の活用を要請する文書を26日付で送付した。
 国交省や一部の都道府県では、下請企業も含め社会保険加入に限定することを契約で定めている。だが多くの自治体や民間の工事では加入企業に限定する取り組みが行われていない。
 こうした状況を踏まえ、民間工事など向けに施工者を加入企業に限定する誓約書のひな型を国交省が作成。受注者が発注者に誓約書を提出するよう要請した。施工中は元請企業が誓約書の写しを現場に掲示する取り組みも開始する。
 民間発注団体を通じて民間企業に対し、誓約書を活用する取り組みへの理解と協力を要請。受注者から誓約書が提出された場合は受領してもらい、必要に応じて発注者側から提出を呼び掛けることも求めた。
 建設業団体に送付した文書には、国交省が策定した「社会保険加入に関する下請指導ガイドライン」で示す「適切な保険」を確認するシートの活用に関する内容も明記。同省が全国社会保険労務士会連合会の協力を得て作成した、建設現場で仕事に従事する労働者が加入するべき社会保険をフローチャート形式で確認できるリーフレットの活用を要請した。
 元請企業には下請企業に配布するなどし加入状況の確認を促し、下請企業には自社と労働者の加入すべき保険の確認に役立ててもらう。法令上加入義務のない一人親方も実態として仕事の指示や指揮監督を受けていると、労働者に当たると判断され、保険加入すべき場合がある。一人親方の働き方が雇用か請負かをチェックする表も併せて活用し、一人親方の労働者性の判断の参考にする。
 このほか、都道府県単位で設置した建設業向けの社会保険労務士会相談窓口の連絡先一覧も添付する。
 12年度にスタートした社会保険未加入対策では、17年度に企業単位で許可業者の100%、労働者単位で製造業相当(9割)の加入を目標に設定。加入率は着実に上昇しているが、17年12月末時点で、許可業者の3保険(雇用、健康、厚生年金)の加入率(推計値)は91・5%と、なお未加入企業が存在している。

(日刊建設工業新聞様より引用)