国交省/自治体の発注体制補完へ、18年度に指針策定/共同発注やインフラ維持管理

 ◇多様な入札契約モデル事業の知見反映
 国土交通省は18年度、小規模な地方自治体などの発注体制を補完する観点から、新たな入札契約方式や発注方式に関するガイドラインの策定に着手する。地域インフラを適切に維持管理するための入札契約方式や、複数自治体による共同発注、発注事務の民間委託などを想定。14年度に創設した「多様な入札契約方式モデル事業」で蓄積してきた知見も盛り込む。検討の進め方、ガイドラインの構成・策定の仕方などは今後詰める。
 10年後を見据えて建設産業政策の方向性を示した提言「建設産業政策2017+10」には、建設工事の発注に関して十分なノウハウを持たない小規模自治体や個人発注者などの発注体制を補完するための環境整備が明記されている。国交省は18年度予算の概算要求に盛り込んだ「多様な入札契約方式の活用促進事業」(要求額98百万円)の一環として、発注体制の補完に役立つガイドラインを策定する。
 多くの自治体では専門の担当職員の減少や経験不足などで発注体制がぜい弱化しており、将来にわたり持続可能な体制の確保が課題とされている。国交省では、複数の自治体による発注関係事務の共同化や、発注関係事務の民間委託などの方式をガイドラインに盛り込む予定だ。
 将来の人口減少を見据えると、地方の中山間地域などでは、災害対応や地域インフラの維持管理を担う建設企業の確保がますます困難になる。こうした状況を踏まえ、海外の先進的な制度的枠組みを参考に、新たな入札契約方式を検討。発注者があらかじめ簡易な競争入札により複数企業を選び、この中から個別工事を入札を経ずに複数年の柔軟な契約を行うなどの仕組みを想定している。
 多様な入札契約方式モデル事業は、新たな入札契約方式を導入・活用する自治体を募り、民間の専門家を派遣して支援する取り組み。これまでの3年間に各年度5件(5団体)を支援。17年度は4件(5団体)を選定し、支援している。多くの自治体が発注者のマンパワー不足を課題に挙げる。
 国交省では解決するための新たな入札契約方式に関する知見を、ガイドラインに盛り込んでいく。

(日刊建設工業新聞様より引用)