国交省/調査・設計業務の平準化策検討/納期分散モデル作成、設定支援ツールも活用

 国土交通省は調査・設計業務の履行期限の平準化をさらに進める。詳細設計業務を対象に18年度から、標準的な履行期間を設定するツールを用いるとともに、翌年度への繰り越し制度や複数年の国庫債務負担行為を活用。工事での平準化の取り組みも踏まえ業務発注サイクルを見直し、3月に集中している納期を9月と3月に分散したモデルケースを作る。
 23日に開催した「調査・設計等分野における品質確保に関する懇談会」(座長・小澤一雅東大大学院教授)で働き方改革と担い手の確保・育成を説明した。
 直轄の土木設計業務で適正な履行期間を確保するため、契約金額と主な工種を入力すると標準的な作業期間が表示される「履行期間設定支援ツール」を作成。17年度の試行を踏まえ、18年度から履行期間設定に活用する。契約後は、業務スケジュール管理表として業務管理を行う試行を始める。実績データを収集・分析することで表示機能の精度を高めるとともに、表示可能な工種の拡大を図る。
 国交省は4~6月の閑散期に稼働する工事を増やすため、通常は補正予算で計上するゼロ国債(当該年度の支出がゼロで年度内に発注できる国庫債務負担行為)を17年度予算で当初予算として初めて設定。これにより工事では当初予算でゼロ国債の活用が可能となった。だがゼロ国債活用工事を発注するには、当該年度の中旬までに業務成果が必要となる。
 建設生産システム全体で発注・施工時期の平準化を進めるためにも業務発注サイクルを見直す。3月に集中する履行期限を9月と3月に分散。モデルとなる事務所や事業を設定し、新たなサイクルを検討する。19年度の効果発現を目指し、通常、18年度春に公告する業務を国債などを活用して秋に公告するような発注手続きを検討する予定だ。
 国交省は測量、地質調査、土木関係建設コンサルタント業務を対象に、履行期限の業務件数比率を4~12月に25%以上、1~2月に25%以上、3月に50%以下とする当面の目標を設定している。
 繰り越し制度を適切に運用するよう、財務省が作成した繰り越しガイドブックを発注部局などに周知。この結果、繰り越しの割合は▽13年度2・6%▽14年度9・8%▽15年度10・8%▽16年度11・8%-と増加。一方、3月が履行期限の業務の割合は全業種で▽13年度=66・8%▽14年度=63・3%▽15年度=59・3%▽16年度=53・8%-と着実に減少してはいるが当面の目標値を上回っている。

(日刊建設工業新聞様より引用)