国交省/高度なマネジメントの実績評価/事業促進PPPやPM・CM経験生かす

 国土交通省は直轄事業の入札契約手続きで高度なマネジメントの実績評価を試行する。事業促進PPP(官民連携)やPM(プロジェクトマネジメント)、CM(コンストラクションマネジメント)などの実績を、工事は総合評価方式の技術提案評価型S型、業務はプロポーザル方式で加点評価する。マネジメント能力を持つ民間技術者の育成確保、発注体制の補完や技術職員が少ない地方自治体の支援につながりそうだ。
 同省の有識者会議は4月、「今後の発注者のあり方に関する中間とりまとめ」を公表。この中で厳しい財政状況や技術者の減少などに対応するため、官民の技術力結集が重要と指摘した。受発注者協働による公共事業のマネジメントに向け、事業促進PPP制度やPM・CM方式などを積極導入するとともに、実績を評価し工事・業務に活用するべきだとの方向性が提示された。
 有識者会議の意見を踏まえ、国交省は本年度発注の工事と業務を対象に、高度なマネジメントの実績評価を試行する方針を8日付で全地方整備局に通知した。
 工事の場合は総合評価方式を適用する入札案件のうち、大規模な工事に適用する技術提案評価型S型が対象となる。ただWTO政府調達協定の対象工事は除外する。技術的能力などが一定水準以上の参加者を選抜して入札を行う段階的選抜方式の1次審査で、高度なマネジメントの実績を評価する。
 具体的には技術者能力の評価項目で、「高度なマネジメントの経験(事業促進PPP、PM/CM、技術協力業務〈ECI=アーリー・コントラクター・インボルブメント〉)」を表彰と同等に評価する。18年度に各地方整備局で1件程度試行する。
 業務の場合は、高度な技術的マネジメントが要求される業務の委託先を選定するプロポーザル方式が対象。事業促進PPP、PM、CMの業務実績を技術者能力の評価項目で加点措置する手法を試行導入する。
 各業務の経験や実績を蓄積するため、受注者に業務実績情報システム(テクリス)への登録を確実に行ってもらう。その際、発注者として業務キーワードに「事業促進PPP」「PM」「CM」が入力されていることを確認する。
 事業促進PPPやPM、CMは、東日本大震災や熊本地震など災害復旧・復興事業、大規模プロジェクトで適用が進んでいる。2012年度以降、事業促進PPPで100件弱、PM・CMで100件強の計200件強の実績がある。
 施工者が高度なマネジメントに関与する機会が増加している。こうした実績を持つ企業や技術者の経験が、工事品質の確保に寄与することが期待されている。

(日刊建設工業新聞様より引用)