国交省/17年度にCIM活用加速/16年度内に実施方針、効果見込める事業に導入

 国土交通省は17年度、CIM(コンストラクション・インフォメーション・モデリング)の導入に向けた取り組みを活発化させる。フロントローディングや関係者間協議で効果が見込める業務・工事に導入。発注者指定の案件では、CIMモデルの属性情報などの将来的運用に向けた方策を検討する。17年度からのCIM活用の実施方針を16年度中に示し、具体的な取り組みを前進させる。
 CIMの活用は建設現場の生産性を高めるi-Construction推進の一環。国交省は日本建設業連合会(日建連)との意見交換会フォローアップ会議で、17年度のCIMの取り組みについて方向性を示した。
 これまでにCIMを試行した業務・工事では、可視化による干渉確認や施工の手戻り削減、品質管理の効率化、打ち合わせの円滑化などの効果があった。これを受け同省は17年度からフロントローディングや関係者間協議によってCIMの活用が見込まれる直轄の業務・工事を対象に、受注者希望型と発注者指定型で導入を進める。
 受注者希望型は、フロントローディングや関係者間協議にCIMが活用できる案件が対象。複雑な配筋の干渉チェックや地中構造物との輻輳(ふくそう)検討などのフロントローディングにCIMモデルを用いる。他管理者との協議が必要なダム事業や、用地境界関係の協議が発生する事業などでの活用も想定している。
 発注者指定型は、受注者希望型の実施内容に加え、▽CIMモデルの属性情報▽CIMモデルを用いた積算、監督・検査の効率化▽受発注者間のCIMモデルのデータ共有方法-など将来の運用に向けた検討事項も検証する。各地方整備局で数件を選定して実施する。
 CIMの推進・普及に必要な発注者支援策を策定するため、17年度に発注者を支援するモデル事業を行う。16年度はCIMを導入・推進する上で、どのような業務・工事を対象に、どんな体制や人材確保などが必要かを検討。現在、支援する地方整備局の選定を進めている。仕様書案の作成や手続きを経て17年度以降に実施。検証結果に基づき発注者支援の導入方策を具体化する。
 CIM活用の将来像などを示した「CIM導入ロードマップ」も作成。その実現に向け、17年度からのCIM活用に関する実施方針を定める。土工、河川、ダム、橋梁、トンネルの5分野を対象にしたCIM導入ガイドラインや要領・基準類なども整備する。年度内に開く第3回「CIM導入推進委員会」(委員長・矢吹信喜阪大大学院教授)でロードマップやガイドラインを提示する。

(日刊建設工業新聞様より引用)